Point5.オフィス移転の「節約術」
新型コロナウィルスの影響で、大きく変わった働き方。
それに伴い、改めてオフィスの在り方を見直す企業が増えています。
これまでは、会社の成長に伴い拡張移転を選択する企業がほとんどでしたが、テレワークでも問題なく遂行できる業務があることが証明された今、注目されているのが、本当に必要な規模のオフィスに移転する「縮小移転」です。
では、縮小移転を行うと、コスト・組織面でどのようなメリットがあるのでしょうか。
また、縮小移転を検討する際、考えるべきポイントは?
今回は、縮小移転のメリットと、よくある懸念点などをお伝えします。
縮小移転を検討する際に、まず気になるのがコスト面。
規模を縮小することで賃料は下がるケースが多いものの、移転にかかる費用は賃料だけではありません。現オフィスを借りた時の状態に戻す原状回復費用、新しいオフィスの敷金・礼金・内装費など様々なコストが発生します。
では、仮に現オフィスが100坪だった場合、縮小移転を行うとコスト面でどれほど効果があるのでしょうか。
原状回復費用がかからない、居抜き退去を行なった場合でシュミレーションをしてみましょう。

1番左が現オフィス、100坪で家賃が250万円と仮定します。
この規模のオフィスは10ヵ月分の賃料を敷金として預けている場合が多いので、2500万円、預けている状態とします。
通常の退去であればここから原状回復費1000万円前後がひかれますが、居抜きで退去する場合は原状回復費用がかからないので、今回は満額戻ってくるとしましょう。
30坪程度のオフィスに縮小移転するのであれば、図のように毎月の賃料が大幅にカットされるだけでなく、戻ってきた敷金を新オフィスの初期費用(敷金・礼金・内装費)に充てることができます。
※通常初期費用を支払うタイミングの方が早いので、キャッシュアウトのタイミングとしては新オフィスの初期費用を支払った後に現オフィスの敷金が戻ってくることになります。
また、居抜き退去をしなかった場合でも、原状回復費用をひいた1500万円が戻ってくるので、移転先の初期費用を差し引いても手元に残るキャッシュはプラスになります。
さらに、規模を小さくすることで光熱費の削減、出社頻度によっては交通費の削減にも繋がります。
現オフィス・新オフィスの規模数や家賃によるので一概には言えませんが、上記のように3分の1程度の規模に縮小する場合は、新オフィスの初期費用を現オフィスの敷金でまかない、さらに月々の賃料の大幅な節約に繋げることができる可能性が高いと言えるでしょう。
縮小移転を考える上で、まず最初に直面するのが「どの程度の規模の物件に移転すれば良いのか」ということ。
せっかく縮小移転をしても、出社人数に見合った規模でないと、スペースが大幅に余ってしまったり、逆に足りなくなってしまったり…またすぐに移転を検討しなければならなくなってしまいます。
そこでヒトカラメディアでは、最適なオフィス規模を算出するため、独自の計算式を編み出しました。
【ヒトカラメディア独自の最適オフィス規模計算式】
従業員数×出社率×平均在席率×現在の一人当たり坪数×(ソーシャルディスタンス係数1.25)
※上記はあくまで、一般的なオフィス構成の場合に当てはまる計算式なので、「ミーティングスペースが多めに欲しい」「社外の人も呼べるイベントスペースが欲しい」など、お客様のニーズによって、実際にご案内させていただく規模は異なります。
上記の計算式を活用しようとすると、必然的に
出社率
平均在籍率
を明確化する必要があり、改めて自社にとって最適な働き方、オフィスの役割等を見直す機会が生まれます。
「これらを見直すために、まず何から初めて良いか分からない」という場合は下記を行ってみると良いでしょう。
▼テレワークでも問題なく進めることができる業務(個人作業や資料作成、リサーチなど)/オフラインの方が望ましい業務(アイディア出しや採用面接、育成など)の仕分け
▼仮にオフィスがなくなった場合の問題点の洗い出し(些細な雑談によるコミュニケーションの形骸化、中途採用者への社風の浸透、新入社員の育成、従業員の評価方法など)
▼自社にとって最も生産性の高い働き方の再定義(全従業員を対象にしたアンケートの実施など)
▼ミッション・ビジョンの実現、経営において譲れないポイントの再定義上記を明確にすることで、オフィスに必要な機能や最適な出社率を導き出すことができます。
※社内のみで完結させることが難しければ、ヒトカラメディアでワークショップやアンケートのサポートをさせていただくことも可能です。興味のある方は、「ポジ縮」サイト( https://shtw.jp/posishuku)のお問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。
自社にとって最適な働き方を実現し、意図のあるオフィスづくりを行うと、その想いを採用やブランディングなどにも活かすことができます。
例えば、従業員のライフワークバランスを重視した企業であれば、それを働き方・オフィスに表すことで、そのカルチャーをどのように実現しているのか、求職者や社外の人へ伝えやすくなります。
自社のミッション・ビジョン、働き方に対する考え方を体現したオフィスを持つ企業はまだまだ多くはありません。
うまく発信することで他企業との差別化に繋がり、オフィスを起点に自社のカルチャーを語る機会が生まれるでしょう。
コスト面、組織面、PR面でメリットだらけの縮小移転ですが、検討時に懸念されることのひとつが、「近い将来また大きなオフィスが必要になる可能性も0ではない」ということ。
特に、新型コロナウィルスの影響で今後の事業内容も先行き不透明な企業が多い今だからこそ、現状で最適な働き方を導き出し、それに適したオフィスに移転しても、状況がいつ変わるのか誰にも予想できません。
「また大きなオフィスが必要になった時にすぐに動けるようにしておきたい」という企業の場合、
移転にかかる入退去費用を可能な限り削減すし、キャッシュを確保しておくこと
入退去が柔軟に行える物件に移転すること
がおすすめです。
具体的には、以下のような方法があります。
▼居抜き退去
→現状回復費用を抑えられる
▼居抜き入居
→内装費を抑えられる
※コロナ以降居抜き退去が増えているため、居抜き入居できる物件数も増えています。具体的な物件を知りたい方は、居抜き物件掲載サイト「スイッチオフィス」をご覧ください。
▼家具付きオフィスへの入居/オフィス家具のレンタルサービスを利用する
→新しいオフィスで什器を用意する必要がある場合、そのコストを削減できる
※オフィスチェアレンタル月額500円〜と、安価でレンタルできるサービスがとても増えています。
▼シェアオフィスへの入居
→通常のオフィスは解約届を半年前までに提出しなければいけない物件が多いものの、シェアオフィスは1〜2ヶ月前までとしているところも多く、臨機応変に退去しやすい また、敷金・礼金も比較的安価なところが多い
▼オフィスの間借りサービスを利用する
→コロナ以降展開が進んでいるオフィス移転を柔軟に行えるサービスを利用することで、移転コストを大幅に削減する
他企業のオフィスの一部を間借りするサービスなど、様々なサービスが日々展開されている※<例>株式会社スペースマーケットによるオフィスの間借りマッチングサービスなど
また、「居抜き退去に興味はあるものの、自社のオフィスでできるか分からない」という場合は、下記のチェック項目を参考にしてみてください。
▼会議室の造作がある
▼床を木目に張り替えているなどの造作がある
▼天井をスケルトン仕様に変更している
▼造作はないが、家具を全て残していくひとつでも当てはまる場合は、居抜きで退去できる可能性があります。
さらに、現在のオフィスから家具をそのまま移動する場合は、「新しいオフィスに入りきらない分の家具をどうするか」という問題も出てきます。
せっかく揃えたオフィス家具を廃棄するのは非常に勿体無く、さらに廃棄料としてプラスでコストがかかってしまいます。
そんな時は、オフィス家具を買い取ってもらうのがおすすめ。
具体的には、以下のようなサービスがあります。
▼オフィスバスターズ(https://www.officebusters.com/caitori/index_c.html)
オフィスに家具を引き取りに来てくれるため、工数をかけずに家具を買い取ってもらうことが可能です。しかし、車両費・作業費を合わせて少なくとも8〜10万円程度の支払いが発生するため、買取額によってはマイナスになってしまう場合も。
手放す家具の量が多い時におすすめです。
▼ジモティー(https://jmty.jp/)
自社で価格・引き渡し場所を設定できるため、納得できる価格で販売し、自社まで取りに来てもらうことが可能です。しかし、複数の買取人とやり取りをする可能性が高いため、連絡や引き渡しの工数がかかってしまうことも。
手放す家具の量が少ない時におすすめです。
その他、地域によっては法人対応していて出張費が無料のリサイクルショップなどもあるので、現在の自社の立地に合わせて調べてみると良いでしょう。
コロナ前までは、「オフィスの拡張移転」=「企業の成長」、「一等地にオフィスがある」=「事業が安定している、または勢いがある企業」というイメージが強かったため、郊外への移転や縮小移転に対して、「ネガティブな印象を持たれるのでは…」と懸念する企業の方もいるのではないでしょうか。
しかし、縮小移転の目的はコスト削減だけでなく、従業員にとって最適な働き方の実現・本当に必要な機能を再考した新しいオフィスの実現という側面もあります。
移転プロジェクトを進める際に、事前にしっかりと上記を固めておけば、「縮小移転を行うという決断」について自社の言葉で語ることができ、ポジティブな移転であるということが伝わるでしょう。
・コロナ以降、テレワークを導入しておりオフィスの面積が大幅に余ってもったいなさを感じている
・テレワークでも問題なく進められる業務があることが分かったので、これからは働き方を変えていきたいと考えている
・コロナで売り上げや事業展開に影響があり、キャッシュアウトを抑制したいといった企業は縮小移転を検討してみるのもひとつの手です。
コロナを機に働き方のパラダイムシフトが起きようとしている今。ニューノーマルという言葉も生まれ、これまでの当たり前が変わってきています。
オフィスの在り方に関しても、「本当に今の規模・機能がベストなのか」これを機に改めて考えてみてはいかがでしょうか。

ヒトカラメディアでは、コスト面・組織面の効果を最大限にする縮小移転支援サービス「ポジ縮」を展開中。
働き方・オフィス機能の再定義サポート、従業員の方の声を集めるアンケートやワークショップ、居抜き退去サポートも承っております。
「縮小移転を検討しているが、懸念していることがある」
「自社にとってベストなオフィスの在り方を一緒に考えてほしい」
という企業様は、まずはお気軽に「ポジ縮」お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
必要に応じて仲介・内装デザインのプロがヒアリングさせていただき、御社の要件の整理や予算を踏まえた最適なオフィスのご提案をさせていただきます。
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