Point2.物件を探す前に
オフィス移転も家の引越しも、「費用」「広さ」「場所」の3つを決めなければ、具体的な物件に辿りつくことができません。逆に言えば、この3つの優先順位が整理されていることでオフィス移転をスムーズに進めることができます。家の引越しであればどんな生活がしたいのか……予算は幾らか……と、想像がつきやすいのですが、オフィス移転となると組織として考えなければならないため、結果的に「企業の将来ありたい姿」を考えることが、オフィス移転をスムーズに進めるポイントとなります。
次のオフィスをどのくらいの広さにしよう…予算はいくらに設定しよう…場所は今と同じエリアで良いのだろうか…。この問題は企業の「事業モデル」と「人員計画」に基づいて考える必要があります。
「事業モデル」とは、事業で収益を上げるための仕組みであり、
◼︎事業として何を行っているのか
◼︎ターゲットは誰か
◼︎どのように利益を上げるのか
これにより、事業を遂行するにあたって必要な要素
「事業と相性の良いエリア」が分かります。
また「人員計画」は、
◼︎いつまでに
◼︎どんな職種の人材を
◼︎どのくらい増やすのか
を考えることです。これにより、
「オフィスの広さ」が決まり、「職種ごとに必要な家具やスペースの計画を」立てることができます。
オフィスの広さとエリアが決まれば坪単価と広さから大体の費用を概算することが可能です。
オフィスの広さを「◯坪」で表すことが多いのですが、どれくらいの広さに、どれくらいの人数が入るのかは分かりにくいものです。そんな時に参考にしたい、オフィスの広さを概算する計算式を紹介します。
※30人×2坪=60坪
一般的に、一人当たりが窮屈でない快適な広さをとる場合に2坪、それ以上の広さだと3坪と言われています。つまり、30名の場合は60坪あればゆったりとした環境で働けるというわけです。あくまでも目安ですが、業社へ問い合わせする場合にも坪数が出ている方がスムーズに進みます。
坪数とオフィスを構えたいエリアがわかったら、平均坪単価を参考に契約時にかかる初期費用を算出する方法を紹介します。
※60坪×2万×12ヶ月=1,440万円(仲介手数料や保険料は別途)
坪単価とは、「賃料」を「坪数」で割ったもので、一坪あたりの単価を示す値を言います。この値ひとつで、ビルのグレード感やコスパなどを把握することができます。
〈参考坪単価〉
・渋谷 25,000円〜30,000円/坪
・恵比寿 25,000円前後/坪
・目黒 20,000円前後/坪
・五反田 15,000円前後/坪
・新宿 25,000円〜30,000円/坪(西新宿側)、25,000円前後/坪(新宿三丁目側)
・六本木 20,000円〜25,000円/坪
・青山 20,000円〜25,000円/坪
※平成27年10月現在の坪単価
人員計画と事業モデルから、坪数や希望エリア、そして大まかな費用が見えてきたと思います。費用が見えてくると予算が立つので、もっと下げたい……もしくはもっと予算をかけられる……といったジャッジが可能に。費用を下げたい場合は、広さを我慢するのか、それとも坪単価が下がるエリアに変更するのか、何を大事にするべきなのか優先順位を立てて物件を決めましょう。
時間、費用、思った以上の労力が強いられるオフィス移転は、パートナーとなる業者選びも大切。成長スピードが早いベンチャー企業であれば、一年後・二年後を見据えた、計画的な移転を推進する必要があります。そうなると、物件選定をするだけが仲介業者の役割ではないことは明確です。
上記で紹介した事業モデルや人員計画を汲み取り、適切なアドバイスと提案をしてくれる業者を選びましょう。
最終的に移転は予算ありきの動きになりやすいため、費用が算出できると次の動きが見えやすくなります。また、事業モデルや人員計画を踏まえた上で動くオフィス移転は、パートナーである仲介業者の動きがとても重要になります。仲介業者の選び方についての記事も参考にしてみてください。
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