
【ヒューリック神宮前タワービルディング】”勝負の神様”が見守るビル 一覧


オフィスビルマニア
オフィスビルを「ただの箱」ではない視点で切り取る、オフィスビルマニアのレビューコラム。立地やスペックを超えて、建物の個性や背景、ささやかな違いから街と働く場の面白さを、ゆるく深掘りします。

今回ご紹介するのは、原宿・竹下通りを抜けた先にそびえ立つ、原宿の新たなランドマーク「ヒューリック神宮前タワービルディング」です。BEAMSの本社やユニバーサルミュージック、最上階にはスノーピークの東京本社など、日本のカルチャーを象徴するようなテナントが現在入居しています。
まず見ていただきたいのが、この開放感!天井高は3メートルと非常に高く、両面採光に加えて、窓もフルハイトウィンドウなので、まぶしいくらいの明るさと開放感があります。原宿のど真ん中でこの圧巻の突き抜け感・・・というところに、私はまず心を掴まれてしまいました。周辺に視界を遮る高い建物がないため、どの階からも素晴らしい眺望が楽しめるのもポイントです。

このビルがユニークな点は、エレベーターホールまで含めて内装工事が可能だという点です。通常、オフィスビルの内装工事は、契約した専有部内でのみ許可されます。しかしこのビルでは、エレベーターを降りた瞬間から、自社の空間として演出することができるのです。契約には含まれない非専有部(今回だとエレベーターホール)にもかかわらず自社の好きなように内装を作れる物件は、都心では珍しいんです。
たとえば、エレベーターの扉が開いた瞬間に、コーポレートカラーのカーペットが広がり、天井の照明もオリジナルデザインになっている。壁にはモニターを設置され、自社のプロモーションビデオを流す、といったことが可能です。実際、ユニバーサルミュージックのフロアでは、エレベーターホールに大きなモニターを設置し、ミュージックビデオをガンガンに流して自社のPRに活かしています。クリエイティビティを重視し、自分たちの世界観を表現したい企業にとって、とても魅力的ですよね。原宿という最先端の街にふさわしいビルだと思います。

私がこのビルで最も心を惹かれたポイントは、実はスペックやデザインではなく、ビルのすぐ横に「東郷神社」があるという点です。豊かな緑も携える東郷神社は「勝負の神様」として知られています。この場所でビジネスの成功を祈願し、日々良い気を取り入れながら仕事に臨むことができるのです。
実際に、このビルの入居動機に、東郷神社の存在が影響しているという話も何度も聞いたことがあります。BEAMS社は、神社の気をより身近に感じられるようにと、あえて神社に近い低層階を本社に選んだそうです。私自身、お客様を先日このビルにご案内した際にも、代表の方がこの環境を「抜群にいい」「どう考えても気がいい」と絶賛されていたのが印象的でした。「原宿のど真ん中で勝負をかけたい」「ここで絶対に成功するぞ」という強い意志を持った企業にとって、東郷神社の存在は大きな心の支えになるのではないでしょうか。
都心において”神社に面している”というオフィスビルは、私が知る限りでも数えるほどしかありません。ヒューリック神宮前タワーは、ビル自体のスペックだけでなく、そうした目に見えない価値をも提供してくれる、極めて希少なビルなのです。

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