


オフィス街探訪
この「オフィス街探訪」は、ヒトカラメディアの中でもオフィス物件の仲介やリーシング業などを担当する”オフィスのプロ”が、今おすすめしたいオフィス街をリレー方式で紹介していく連載企画です。
ヒトカラメディアでオフィス物件の仲介を担当している山崎です。私は個人的に”ビジネス街”が大好きなのですが、中でも特に好きな「日本橋」について今日はお話できればと思います。

私が思う日本橋の最大の魅力は、街が”働く人”に合わせて動いているところです。観光客や遊びに来ている人も多い渋谷や新宿、その街で暮らす人たちと混ざりながら働く下町などと比べると、日本橋にやってくる人は”この街で働く人”がほとんどで、朝は早くから動き出し、夜になると急に人が少なくなって界隈は静かになります。 近隣には室町や丸の内近くにありますが、それらと比べると圧倒的に観光客やレジャー目的で来ている方が少ないのです。なので、すごく仕事に集中しやすく、メリハリのきいた働き方ができる街だと思っています。私がビジネス街が好きな理由のひとつもここにあります。
朝は近くのカフェでモーニングをして、9時から集中して仕事をし、夕方には仕事を終えて、銀座や室町で映画を観たり、ご飯を食べに行ったりして帰る——。そんな働き方が自然と生まれています。
また、日本橋と言えば、徳川家康が参詣したことで知られる「福徳神社」があり、国の重要文化財である「日本橋高島屋」や「三井本館」などの建物も素敵ですよね。「COREDO日本橋」をはじめ、現代らしい商業施設も近くにありますが、クラシックな街の雰囲気と良いバランスでミックスされているのも日本橋の面白さです。

日本橋は、東京駅まで歩ける距離にあるということで、遠方のお客様や出張の多い企業にとてもおすすめです。地下鉄は東西線、都営浅草線、銀座線が通っており、さらに徒歩15分圏内には八丁堀や茅場町も入ってくるので、周辺エリアのオフィスへの移動も苦になりません。
採用という観点でも、このアクセスの良さは大きな武器になると思いますが、オフィスの賃料は率直にお伝えすると、高めです。日本橋エリアは坪単価にすると、平均約4万1,000円。近隣の大手町が4万5,000円、丸の内が5万2,000円ですので、相対的には若干低いものの、それでも十分に高い水準です。さらに、前年比で約2,300円の上昇を記録しており、渋谷の3,200円アップに次ぐ伸び率です(ヒトカラメディア発表 「オフィス坪単価MAP」※)。
※旧耐震の長寿物件から再開発・新築まで幅広い物件の平均坪単価
通常オフィスについては、とある物件検索サイト上では、日本橋エリアにある2,708物件のうち、約8割の2,138件が築25年以上の築古物件で、築浅のオフィスは数少ない状況です。でも、実は、日本橋川沿いの大規模な再開発が現在進んでいるところで、27年には『東京ミッドタウン日本橋』 が開業予定です。同区画に今年完成する予定の『日本橋野村三井タワー』は、日本で4番目の高さになる超高層ビルで、再開発が完了すれば、新築や大型物件の日本橋のオフィスの選択肢は一気に広がっていきそうです。

一方で、小規模から始めたい企業にとって嬉しいことに、サービスオフィスやシェアオフィスは豊富に揃っています。小規模なものでは2席・5㎡で月額賃料24万円という選択肢もあります。これも高めに感じるかもしれませんが、共用ラウンジや会議室の利用が含まれていることを想定すると、地方に本社があって東京支店として2〜3席だけ押さえておきたい、担当者が上京したときに使いたい、という企業には非常に使い勝手が良い選択肢だと思います。
日本橋は、”どんなオフィスで働くか”だけでなく、”どんな街で働くか”も大切にする企業にぜひ注目していただきたい街です。
再開発によって、歴史ある街並みとの共存がどのようにアップデートされていくのか。街の景色がどう変わっていくのか。オフィスに携わる立場としても、とても楽しみにしています。