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2023/11/14

コトが連鎖的に生まれる場づくり 〜デベロッパーや鉄道会社とともにつくる、これからの開発

ヒトカラメディアは創業時から多くのスタートアップやベンチャー企業のオフィス移転を支援し、移転やリニューアルのプロジェクトを組織がポジティブに変わる絶好の機会にすることを目指してきました。
近年では、オフィスの移転先であるビルオーナーや不動産デベロッパー、駅周辺の再開発を手掛ける鉄道会社とのプロジェクトも増え、”働く”を起点としたさまざまな開発、企画、運営に携わっています。
今回は、そんな開発プロジェクトを基本の構想作りから実装まで手掛けるチーム「プロジェクトデザイン事業部」のメンバーが登場。“場”の企画/開発をするだけでなく、その場を起点として街やエリア、沿線にはみ出し、新たな価値を生み出すプロジェクト作りを得意としています。プロジェクトを推進していくにあたって普段どんなことを大切にしながら開発や運営をおこなっているのか、事業部長である柳川と、施設運営を行うコミュニティサクセスチームのマネージャー・影山に、プロジェクトデザイン事業部の仕事について訊きました。

1. プロジェクトを進めながら、一緒に正解を作っていく。

――不動産開発プロジェクトにおいて、上流から実装までかなり幅広く手掛けているのがプロジェクトデザイン事業部ですが、具体的にどんなことをやっているのか、柳川さんのほうから簡単にご説明いただけますか。

 

柳川雄飛(以下「柳川」):簡単に言うと、「場の企画・運営を通じてコトの総量を増やし、プロジェクト価値を最大化させる」ということかな、と思います。施設の運営に関しては、居心地の良い場所を作るだけではなくソフトプログラムの企画・運営も担いますし、いかにその場がコトを生み出す“起点”となり得るのか、というところまで考えます。そういった場所を耕す、共に広げる、共に繋げるという観点を大事にしながら開発支援を行っているのがプロジェクトデザイン事業部です。

――場を作ることだけに終始しない、ということですね。

 

柳川:そうですね。ここ数年ずっと伴走している『ミカン下北』のプロジェクトが僕らのアイデンティティにかなり影響を与えていると思っていて、『SYCL by KEIO』という場所から連鎖的にプレイヤーがプレイヤーを呼び、アクションがアクションを呼び、プロジェクトがどんどん生まれて、そこに参画したい個人や企業が集まり、またそこから新しいきっかけを生み出すみたいなことですかね。そういった循環が生まれる環境や土壌を“場”と定義して、企画/運営することを通じてプロジェクトの価値を最大化させる、ということをどんどんやっていきたいですね。

東京都の離島とスタートアップを繋ぐプロジェクト『TOKYO ISLANDHOOD with STARTUPS』や、京王電鉄さんとはエリアを起点とした事業共創プログラム『ROOOT』を今まさに進めているところですが、地域の価値を掘り起こして新しい事業を創出していくことはもちろんのこと、このプロジェクトで生まれたコトがいかに“場”やエリアに浸透して、未来に向かって自走していけるか、連鎖していけるか、ということまで考えて企画/運営をしているところです。

――ひとつのプロジェクトを推進していくうえで大事にしているのは、どういったことですか。

 

柳川:プロジェクトパートナーである事業主や行政の方々が実現したいことは何なのか、というところは初期の段階でかなり丁寧に掘っているかもしれないですね。新規性の高いプロジェクトがほとんどで、クライアントさんも「今後ベンチマークになっていくプロジェクトにしよう」という方が多かったりするので、そもそも正解が存在しないプロジェクトを進めていく中で「一緒に正解を探しにいこう」という認識を共有できたらいいなと思いながら進めています。

 

――正解を一緒に作っていく・・・みたいなスタンスでしょうか。

 

柳川:そうですね。自分たちの役割を“場の企画/編集者”と言ったりするんですが、その“編集する”という感覚もけっこう大事かなと思います。どのジャンル・業界においてもまったく新しいものって多分ほとんどなくて「イノベーションも結局、組み合わせだよね」と言われていると思うんですが、さまざまな文脈から必要要素を引っこ抜いてきて1つの方向性を捻り出していく。その入口が地域における課題感や社会の課題解決、新しいコミュニティづくりなど、いろいろあると思うんですが、「この先でどういうシーンが生まれるんだっけ?どんなシーンを描きたいんだっけ?」ということは繰り返し考えるし、チームにも常に問うようにしていますね。

 

2. コミュニティが自走し続けるためのソフトを考えたうえでのハードであるべき

――ヒトカラメディアは自社でコワーキングスペースやシェアオフィスの運営も行っていて、場の企画/開発だけでなく施設運営まで担えるのが強みだと思いますが、施設運営やコミュニティ醸成におけるヒトカラメディアらしさって、お二人はどんなところに感じていらっしゃいますか?

 

影山直毅(以下「影山」):コミュニティマネージャーの在り方は、有人の施設や半常駐のところなど、施設のコンセプトなどによっていろいろな形で寄り添っていますが、人と人との関係性をしっかり作っていける場づくりと運営が、やっぱりヒトカラの得意とする方向なのかな、というふうに思いますね。関係性が生まれるから「こういうことやってみたい」「こんなこと出来ますか?」という連鎖がどんどん生まれていく。もちろんハード面もめちゃめちゃ大事で、居心地の良い場であり続けるっていうことも大切にしていますが、そこで生まれたコミュニティが自走し続けるためのソフトをまず考えた上でのハードであるべきだな、とは思っています。

柳川:そもそも、コミュニティって完成しないものだし変化していくものだよね、っていう話をこの間ふたりで話していたところです。街づくりも同じで、人が歳を取り、世代が入れ替わり、環境が変わる中で街もどんどん変わっていく。その変化みたいなものを受け入れる覚悟と勇気がなければ、コミュニティを作りたいとか言っちゃダメだな、と自分たちにも言い聞かせています。

――コミュニティという言葉は取り扱いが難しいですね。

 

影山:そうなんです。なので、「コワーキングスペースを作りたい」とか「シェアオフィスの運営をお願いしたい」というオーダーよりも、「コミュニティを作っていきたい」というリクエストをいただいた時の方がより慎重になりますね。”コミュニティ“という言葉を使った方が伝わりやすい場面が多いので私たちも使っていますが、自分が今やっていることが”コミュニティを作っている“っていうふうには実は思ってなくて・・・。結果としてコミュニティに見える、みたいな感じでしょうか。 

柳川:下北沢のワークプレイス『SYCL by KEIO』を京王電鉄さんと一緒に作った時も、“コミュニティ”という言葉はやはり抽象的なキーワードなので、開発チーム以外の方も巻き込んで、皆さんがコミュニティだと思うものを調べてきて共有しましょう、というワークをやった事がありました。そうやって共有言語を探っていくこともプロジェクトを進めていく上で大切にしていることの1つですね。

――不動産開発において、携わる業務範囲も、規模もますます拡大していっていますが、ヒトカラメディアの強みとしてどんなところをますます磨いていきたいですか。

柳川:点で終わらない仕事をしていきたいですね。線を繋いで面を作っていくような場の開発ができたらと思います。ひとつの“場”が点に終わることなく、別の点と繋がったり、エリアの魅力を作っていける存在なると、施設の収益を作るだけでなく、不動産の収益、鉄道やその路線の収益など、いろいろなところで稼ぎシロを作っていける。人を引き寄せていける。そういう“場”を作りながら、周辺に暮らす、働く、遊ぶ人たちを巻き込みながら開発ができたらと思っています。


編集/ヒトカラメディア編集部