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2023/10/30

シンボリックな本棚から作る”拠り所”としてのオフィス空間

「絵本選びが100倍楽しくなる」と人気の、年間約2000万人が利用する日本最大級の絵本情報サイト「絵本ナビ」。その運営を手がける株式会社絵本ナビ様がこの度、新宿に構えるオフィスを全面リニューアル。空間設計・デザインをヒトカラメディアが手がけました。ハイブリットワークを推進する今だからこそあえてオフィスを見直し、「メンバー全員の”拠り所”になるようにしたい」という思いは、オリジナルの巨大本棚という形で表現されました。絵本ナビの皆さまと担当したプランナー・菊地佑磨と今回のプロジェクトを振り返ります。

ヒトカラメディア
プロジェクトメンバー

    1. ハイブリットワークの今だからこそ考える、自分たちの居場所としてのオフィス

    ▲株式会社絵本ナビ メディアグロース部 掛川晶子 様(左から二番目)、システム部・アートディレクター 寺﨑美穂 様(左から三番目)

    ――まず、オフィスリニューアルの背景について教えてください。どういった課題感からリニューアルの話が持ち上がったのでしょうか。

    絵本ナビ・掛川晶子 様(以下「掛川」):コロナ禍で出社制限をしていた時、基本的に出社はNGにしていたんですね。その後、制限が少しずつ解除される中でスタッフが15名ほど増えて、明らかに席が足りなくなってしまいました。それに伴って席をフリーアドレスにしなきゃいけないということと、フルリモート勤務からハイブリッドの出社に切り替わっていく時期が重なり、より皆がこの場所を自分たちのオフィスだと思える空間にしたいという思いが高まった感じですね。

    ――リモートで勤務されている方は多いのでしょうか。

    絵本ナビ・木村美誉子様(以下「木村」):多いですね。私も普段は京都で完全リモートで働いていて、私以外にも北海道、山梨、静岡、そして大阪で働いているメンバーもいます。

    ――オフィスに出社するメンバーが少ない場合、必要なものだけを残して規模も機能もギュッと縮小しようという考え方も当然あると思うのですが、そうではなく、より絵本ナビらしさを表現する場所に変えていこうという方向性は、どんな思いから生まれたのでしょうか。

    木村:リモートや地方で働いているメンバーが多いからこそ、出社した時にここが自分たちの居場所だと思えるかどうかはすごく大事なことだと思っています。普段バラバラで働いているからこそ、拠り所になるような空間にしたい、という思いがありました。久々でも、ここに来ると皆の気持ちがまとまって集中できるような場所にできたらと。


    ヒトカラメディア・菊地佑磨(以下「菊地」):メンバーの方の拠り所になるような場所・・・という意味で、寺社仏閣が持つような拠り所感があるといいですね、という話は最初の方にしていましたね。皆さんがフルリモートでオフィスに来る機会が少ないからこそ、オフィスに居なくても愛着が生まれるような、そんな場所にしていきたいと考えていました。

    2. ”ホーム感”や”帰属意識”を作り出す、本棚の効力

    ――そんな“ホーム感”や帰属意識が生まれるような場所を目指して、空間設計には実際どのように落とし込んでいったんですか。

    菊地:そうですね。絵本ナビさんの商材であり皆さんの大好きな絵本を、これを機会に改めて丁寧にというか、宝物として扱えるようにシンボリックな本棚をオフィスの真ん中に作ろう、というところからスタートしました。リモートワークをしていても思い出せるぐらいのインパクトがあり、オフィスの象徴となるようなものを中心に置きたいと。この本棚はオフィスのどこにいても視界に入るように設計しています。

    掛川:本棚を作りたい、ということはお伝えしていたのですが、まさかこんなすごいものが出来上がるとは、私たちはまったく想像していませんでした。絵本は、絵本ナビの商材であり象徴でもあって、仕事でも精神面でもすごく大事にしているものなので、それをこのように形にしていただいたことがまず嬉しかったですね。

    絵本ナビ・所 靖子 様(以下「所」):設計図を見せていただいた時に、すごくワクワクしたのを今でも覚えています。

    掛川:私もすごく覚えています。絵本ナビのことを深く分かっていただいて、その中からこういった提案をしていただいたことが、とても嬉しかったんです。


    所:逆に気づかされることも多かったですね。増えていく絵本を本棚になんとか収めているような状況でしたので、このタイミングで改めて大切な絵本を中心に据えることができ、とても嬉しく思っています。

    ――本棚のデザインは、はじめはこの円形デザインではなかったとか。

    菊地:そうなんです。ゾーニング的に執務エリアと来客ゾーンをしっかり分けたいという意図もあり、最初は違うデザインだったんですが、トンネルのように本棚をくぐって移動するのはどうだろう、と思いついて途中で変更しました。円の中心にも絵本があって、そこを通りながら進んでいくと別の世界があるというのはちょっとワクワクしそうだなと思って、最終的に円形のトンネル型に落ち着きました。

    掛川:絵本ナビのロゴには丸型が使われているんですが、それも汲んでくださったのかなと思っていました。


    菊地:はい、それも意識しました。その丸みは本棚だけじゃなくて、扉のガラスなどにも反映させて統一感を持たせています。

    3. 天井に躍動感と遊び心を

    ――リニューアルを進めていく中で判断しなければいけないことがたくさんあり、そのたびに社内からいろいろな意見やアイデアが出てきたかと思うのですが、そんな時はどんなことを基準に判断されていましたか?大事にされていたことがあれば教えてください。

    掛川:格好いいオフィスはたくさんあると思うんですが、トータルで見た時に「絵本ナビってこんな感じなんだな」というのが分かってもらえるかどうか、というのは考えていたと思いますね。

    絵本ナビ・寺﨑美穂様(以下「寺﨑」):それがどういうものなのか言語化するのは難しいですよね。私はアートディレクターをやっているので「絵本ナビらしさって何だろう」ということを掘り下げたこともあるんですが、それってどんどん進化していくものでもあるし、伝え方がすごく難しくて。でも、「それはこのオフィス見てもらえば分かります!」というものができたことがすごく嬉しいですね。

    掛川:そういう意味では、今回、絵本ナビらしさを天井まで表現できたなって思っています。天井の話を伺ったとき「そんなこともできるの!?このアイデアすごい」と思いました。ご提案いただいて初めて知ったので。

    菊地:天井、けっこう大変でしたがやって良かったですよね。単色で色を塗ることはよくあるんですが、色をたくさん使ったり、デザインを複雑なものにすると場合によってはうるさくなってしまうのですが、今回は天井パネル全体ではなくその半分を三角に塗りつつ散らばしたことでうまくハマってくれたと思います。

    木村:空間にちょっと躍動感が出て、遊び心も出てすごく気に入っています。

    寺﨑:そう、遊び心ですね。絵本ナビらしさって。

    所:リニューアル前の天井は白一色だったので、特に気に留めることもなかったのですが、これだけ可愛くデザインされてると自然と上を向きますよね。そうすると気持ちもちょっと上向きになるというか、仕事の合間の気分転換にもなりそうです。 

    ▲株式会社絵本ナビ メディアグロース部 所 靖子 様(中央)、経営企画部 木村美誉子 様(右)

     ――新しくなったオフィスでこれからどんなことをやってみたいですか? 


    掛川:イベントの企画なども担うビジネスプロデュース部のメンバーは、この空間を見た時にユーザーさんを呼んで読み聞かせイベントをやってみたいと言っていました。

    寺﨑:私は、コロナもあってお会いする機会が減っていた作家さんにどんどん来ていただきたいですね。作家さんにもこの本棚とオフィスをぜひ見ていただきたいなと。

    木村:この空間だったら気軽に遊びに来る感じで来ていただけそうですし、周辺にたくさんある書店さんをお招きして何かやってみたいですね。


    菊地:この場所からたくさんアイデアが広がっていって嬉しいです。今回はありがとうございました。

    【リニューアルしたオフィスの全貌はこちらから】


    編集/ヒトカラメディア編集部