PROJECT
2025/1/6
不動産の価値を向上させるプロ。オーナー/テナント双方に寄り添いながら攻め続ける、ヒトカラメディアのプロパティマネジメント
プロパティマネジメント(以下「PM」)は、単なる建物管理ではありません。不動産資産の価値を最大化するため、オーナーとテナント双方に寄り添い、収益の向上と健全なビル管理を実現する重要な役割を担います。ここでは、ヒトカラメディアのPM業務における具体的な取り組みや他にはない個性、さらには来春竣工する渋谷の新築オフィスビル「SHIBUYA WayP」をはじめ、これまで手掛けたきたプロジェクトにも迫ります。
ヒトカラメディア
プロジェクトメンバー

1.不動産価値を最大化する”攻め”のプロパティマネジメント
――はじめに、プロパティマネジメントとはそもそもどういった仕事なのか教えていただけますか?
相山 留美衣(以下「相山」):端的に言うと”ビルオーナーに変わって不動産の資産価値を維持・向上する仕事”になります。賃料等の収入の最大化であったり、管理費などのコストの最適化を主軸に、多様な業務を行っています。専門知識も必要な業務で、この業務を実行する役割をプロパティマネージャーと言います。ヒトカラメディアのPMチームは全員宅地建物取引資格を持っていて業務を執行しています。テナント側とオーナー側の双方と信頼関係を築くことが非常に重要であるため、1歩踏み込んだコミュニケーションをいつも心がけています。
――テナント側、オーナー側、どちらにも向き合う仕事なんですね。
相山:そうですね。テナント側とオーナー側、まったく異なる立場ではありますが、テナントを思うことがオーナーの満足度につながる場合もたくさんあります。たとえばオーナーに代わりビルをきちんと管理することで、テナントさんが「賃料の増額も納得できるな」とか「もっと長く入居しよう」と思ってくれたりするように、結果、オーナーに跳ね返ってくることがあります。
だから、テナントさんとの日々のコミュニケーションも大事にしています。「最近どうですか?」とお声がけしたりしてお話をしていると、リーシングのヒントが見つかることも多くて。あとは当社の商品がフレキシブルオフィスから普通のビルまで多岐にわたるので、PMはあらゆる案件に対応する柔軟性が求められます。

竹林 孝文(以下「竹林」):ヒトカラメディアでは現在11物件を運営していますが、新宿ワープという建物はマスターリースです。実はマスターリースは2つに分かれていて、オーナーと不動産会社が転貸を前提に管理契約を締結し、ビル一棟または一部を賃借した不動産会社が一定の賃料をオーナーへ支払う家賃保証型方式と、転借人から受け取った賃料をそのままオーナーへ渡すパススルー型があります。
新宿ワープは家賃保障型のマスターリースで、他に当社が運営している「WAW⾚坂第35興和ビル」と六本木の「Kant.co-office」という建物、またこれから開業する「SHIBUYA WayP」がパススルー型のマスターリースに該当します。あとはプロパティマネジメント契約として運営を受託する形で、オーナーから建物の運営管理の業務を受託させていただく業務仕様の物件があります。

――そもそも、ヒトカラメディアでプロパティマネジメントの事業を始めた経緯を教えていただけますか?
竹林:お客様にオフィスを紹介するオフィスの仲介業がヒトカラメディアの原点ですが、それを突き詰めていったところ、ベンチャーから老舗まで、多くの企業が求める”働く場”についての知見や経験がかなり積み上がってきました。
それで、2017年ぐらいからセットアップオフィスの企画を手掛けるようになりました。セットアップオフィスにすることで入居者は移転の初期費用を抑えることができるし、オーナーからすれば坪単価を上げることができるため、双方にとってメリットがあります。今となってはセットアップオフィスはかなり多いですが、ヒトカラメディアはその先駆けとして現在までたくさんのセットアップオフィスを手掛けてきて、企画だけでなくリーシング業務もお願いされることが多くなってきたんです。その流れで、オーナーからビルの管理も依頼されることが増え、プロパティマネジメント事業を始めるようになりました。

2.多彩な運営ノウハウで築く信頼と価値
――ヒトカラメディアのプロパティマネジメント事業はどんな特徴があると思いますか?
竹林:社内の他部署と連携することによって、開発プロジェクトの企画・設計、オフィスの内装プランニング、ワークプレイス運営、仲介業務、リーシング、プロパティマネジメントなど、企画からその後の運営までを一貫して担えるところが一番の強みですね。
開発背景やコンセプトをしっかりと把握し、精度の高い場づくりを開業/運営フェーズ後も持続させて、開発・企画して終わりではなく、運営をしながらアップデートの検証をしていくことも得意としています。
相山:しっかりとしたコンセプトやオーナーさんの強い思いのあるビルをお預かりすることも多いので、それらをきちんと理解した上で日々の運営業務ができることも、私は強みだと思っています。だからこそ空室がでた時に、どんなテナントが入ると良いかといったことをリーシングチームと共有して、オーナーの思いやコンセプトに合うテナントを誘致することができるのだと思います。

3.仲介から運営まで、挑戦し続けるヒトカラメディアの進化
――現在、ヒトカラメディアではどのような物件の運営を行っているのか教えてください。
竹林:今、まさに進行中なのが「SHIBUYA WayP」(※フレキシブルオフィスを中心に構成される地上10階の新築ビル、2025年4月開業)で、2022年くらいから株式会社東急さんと共同でコンセプト設計や企画補助を担当し、立ち上げに関わりました。
もともと東急さんとは「オフィスの床不足の解消に向けていく中で、今、駅周辺にはかなりハイグレードなオフィスを中心にオフィスが立ち並んでいますが、働き方への考え方も目まぐるしく変化をしている。だから多様な需要に対応できるバリエーション豊かなオフィスやサービスが必要ですね」といった話をずっとしてきました。そして”コンパクトでもっと柔軟に働けるオフィス”が必要ではないでしょうか」という話をしたことからプロジェクトが始まりました。
「SHIBUYA WayP」に関してはリーシングチーム、PMチーム、デベロップデザインチーム、という複合編成で業務を行っています。周辺の神南エリアのマーケット調査を実施したり、ビルの建物のデザインに関しても要件定義の部分でアドバイスも行いました。あとは、ターゲットにヒアリングを行うことによってコンセプトの整合性が取れているか、オフィスの商品企画や事業収支の策定、1階飲食店のリーシングなど、多岐にわたり東急さんと一緒に2年かけて進めてきました。
「SHIBUYA WayP」の開発コンセプトは「Work as you Please(好きに、働く。)」を掲げていますが、そういった開発のコンセプトの部分も一緒に決めていきました。開発コンセプトの策定からネーミング、立ち上げ後のリーシング、運営まで一貫して関わったのは、新築ビルではこれが初めてのプロジェクトになります。
現在は入居者のリーシング業務がスタートしていて、管理規則の制定を行い、さらに建物の竣工後にお客様を迎え入れるための準備をしている状態です。

――新しい挑戦の中で、特に苦労されたのはどんな点になりますか。
竹林:企画スタート時から振り返ってみると、竣工が数年先であるマーケットを見据えながら、その時のトレンドだったり周辺のエリアの変化を捉えながら運営構築や企画業務を構築していくことが、1番苦労したところですね。
――六本木でヒトカラメディアが運営を行っている「Kant.co-office」についても伺えますか?
相山:「Kant.co-office」は、複数の企業が個室を持ちながら共用ラウンジをシェアするコミュニティ型のシェアオフィスです。ここでの運営は、半常駐スタイルを取っていて、コミュニティマネージャーを置きながら利用者の方と近い距離で運営をしています。半年に1回、入居者交流会なども実施していて、今年の夏は流しそうめん、冬は謎解きイベントを行いました。大きなイベントを一緒にすることで、本当に距離が近くなったり、いろいろな声をお聞きすることができるんです。テナント同士の交流だったり、協業が生まれたりと施設全体が盛り上がります。

――「新宿ワープ」についても教えてください。
竹林:新宿ワープは、京王不動産さんが所有していたビルで、3階建てのオフィスビル一棟をキッチン+屋上付き、50人まで収容できる広々としたレンタルスペース(1F+屋上)と、スタートアップやベンチャー企業に向けて内装付きオフィススペース(2F+3F)に弊社でリノベーションしました。”敷金・礼金無し”に加えて、保証会社加入不要、連帯保証人なし、原状回復義務もありません(※退去時にクリーニング費用の負担あり)。入居時の審査は必要書類の提出と面談のみ。お金も時間も想像以上にかかりがちなオフィス移転の工数を限りなく減らして、スムーズな入退去を可能にし、スタートアップ企業が次の成長に合わせて”ワープ”できるようなオリジナルのオフィス企画を展開しています。

――相山さんはオフィスの開発、運営からキャリアをスタートされて、ホテルの企画、開発に長く携わられたあと、オフィス業界へ戻ってこられたと伺っています。今のオフィスの在り方についてどんなところに面白さを感じていますか?
相山:私が最初にサービスオフィスに関わっていたのは20年前で黎明期でしたが、今でも当時から変わってないベースがあって、そのベースを自分たちが作ったんだとうれしく思う反面、当然、進化していることもあります。昔はスタートアップやベンチャー企業というのはビルオーナーになかなか相手にされなかったですが、今はどのデベロッパーも「自分たちのビルに是非!」と、自分たちが開発を進める街への誘致に非常に積極的です。そのビルで、街で、成長のステップを踏みながら長く留まって欲しいと考えています。そういった変化に対して、私たちはどんなことができるのか。日々模索しながら、これからもお客様にとって多くの価値を提供できる新しい提案をどんどん行っていきたいです。
竹林:さまざまな技術やテクノロジーが発達して、物件の管理は効率よく行えるようになった部分がありますが、その手前にある”どういう場を作っていくか”がまず大切で、その先に運営や管理の設計がある。それがヒトカラメディアがずっと重要視してきたことでもありますし、今後もどんな物件においても”人の力”でどう新しい価値を生み出していくかを大切にしていきたいと思っています。

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