PROJECT
2022/10/4
【働く場所以上に集う場所】オフィスにキャンプ場を再現した、アーシャルデザイン様のオフィスレポート!
「SPORTS LIFE HACK COMPANY」というビジョンのもと、スポーツコンテンツとビジネスを掛け算した事業を展開する株式会社アーシャルデザイン様の新オフィスプロジェクトを振り返るインタビューをお届けします。
「オフィスは働く場所以上に、集う場所でありたい」という想いから、どのように「キャンピングオフィス」というテーマにたどり着いたのか。また、オフィス移転を通じて、どんな働き方を実現したのか。詳しくお話を伺いました。
この記事では、前半はオフィス空間のレポート、後半にインタビューを併せてお届けいたします。
ヒトカラメディア
プロジェクトメンバー
[空間レビュー] テント、焚き火、芝生の丘。キャンピングサイトのような大空間。
ところは、渋谷区神宮前。
外苑前駅から徒歩6分ほどのアドレスにアーシャルデザイン様のオフィスがあります。

コンクリート造で、内部まで意匠にこだわりのあるビル内観。
通路の突き当りの窓には、豊かな緑が写ります。

エントランスはこんな感じ。
受付スペースは、デザインが施されたカーペットやタペストリーが目印です。

オフィスに入ると、仕切りのない大きなラウンジがお出迎え。

芝生の小丘にテントやキャンピングツールが並んでいますね。ラウンジ……というよりキャンプ場といったほうが適切でしょうか。
ところどころ、丸く床の色が切り替えられています。これは、ピクニックシートやひだまりをイメージしたデザインです。

広く抜けている空間ですが、小丘や床のデザインによってリズム感が生まれていますね。人が集まる場所が点在しているように思えます。

この切り株のようなハイテーブルもキュート。よくお昼ごはんを食べているメンバーがいるのだとか。

切り株ハイテーブルの脇には、大きなメッセージボードがありました。
アーシャルデザインさんのサービスを通して夢を叶えようとするアスリートの熱いメッセージが並んでいます。眺めていると、自分も鼓舞されそうです。

メッセージボードの奥は、オンラインミーティング用のブース席エリアです。
オンライン面談の頻度が多いアーシャルデザインさんの業務に合わせて、できるだけ席数を確保。間仕切りも吸音素材が使われています。

ほかにも、こちらはアーシャルデザインさんのロゴが大きくあしらわれたガラス壁。
執務室で社員さんが働いている様子も伺えます。

執務エリアはこんな感じ。
ラウンジ同様、こちらも開放的な空間です。

間仕切りのないシンプルな空間ですが、木目の壁やカーペットの切り替え、デスクの形などが工夫されていて、小気味よくメリハリがついている印象です。

壁には、ロゴと同じクロスマーク。
このロゴデザインについては、後述のインタビューで触れますのでお楽しみに。

オフィス内以外にも、こんな息抜きスペースもあります。
キャンプをしているときの開放感を味わえるこのオフィス。テーマである「キャンピングオフィス」を、しっかり体現していました。
では、なぜ「キャンピングオフィス」というテーマになったのか。そしてどんな状況を実現しようとしたのか。プロジェクトメンバーに詳しく聞いてみましょう。
「働く場所以上に集う場所」を形にした、会話が生まれるオフィス

▲株式会社アーシャルデザイン 代表取締役 小園 翔太 様(左)、株式会社アーシャルデザイン 採用広報 大根田えみれ 様(左から2番目)
ー移転して3ヶ月経ちましたが、オフィスの使い心地はいかがですか?
小園:すごく気に入っています。社員同士の会話が増えている実感がありますね。
大根田:いろんなスペースに分かれているので、気分転換しやすくなりました。
面談スペースでヒアリングした後に、キャンプスペースで一息つくとか。芝生の上でオンライン面談をする人や、テラスでお弁当を食べる人の姿もよく見かけます。
場所を変えてリフレッシュできるようになりました。
谷田:小園さんから「大きい空間を作りたい」というリクエストをいただいたのですが、設計するときはなるべく単調にならないように気をつけました。
テントやカウンターやテラスなど人が集う場所を適所に置いて、大きい空間のなかに小さな居場所を作ることを心がけました。

大根田:私はペンダントライトの雰囲気が気に入っています。ライト越しに見える、窓の外の緑が綺麗なんですよね!
小園:ペンダントライトは、正直なところ最初はあまりピンときていなかったんですよね(笑)。
ただ、実際にオフィスの運用が始まると、各所に設置したペンダントライトがとても効果的に機能していて、「これはあるべきだな」と感じました。
オフィスの電気を消して、ペンダントライトと焚き火セットの明かりを灯すと、夜のキャンプみたいな雰囲気になるんです。そこで交流イベントを開いたこともありました。

ーいまも焚き火セットが目の前にありますが、なぜオフィスがキャンプ場のようなデザインになったのでしょうか?
小園:これは、プロジェクトを進めるなかで、どんな空間にしようかとヒトカラメディアさんと打合せを重ねるなかででてきた案なんです。
例えば、弊社では福利厚生として、社員同士のキャンプの費用を負担しています。焚き火を囲んで話すと、胸の内を自然と言葉にできますよね。
僕自身も、創業メンバーとキャンプをしてみて「日常の場では聞けなかったことを聞けるいい機会だな」という体験があります。
今回の「キャンピングオフィス」というテーマは、弊社が大切にしているコミュニケーションの在り方そのものなんです。僕たちが言語化できていない部分が、今回のオフィスで体現したなと感じています。
谷田:オフィス移転における大きな懸念って、カルチャーが途切れてしまうことだと思うので、今回は「組織のカルチャーが醸成された過程を丁寧に汲み取ること」を大事にしました。
移転前のオフィスでは、社員のみなさんがフリースペースでスポーツを楽しんでいたとか。
あとは、社員同士でのキャンプが会社の福利厚生になっているとか。どちらもアーシャルデザインさんらしいエピソードですよね。
そして僕は、「働く場所以上に集う場所」という小園さんの言葉が好きなので、これらの要素を組み合わせてキャンプ場のようなデザインを提案しました。

ー「働く場所以上に集う場所」ですか。
小園:コロナがきっかけで、オフィスの在り方を見直すようになったんです。
リモートで当たり前のように仕事をこなす社員の姿を見ていたら、「わざわざ出社する意味って何だろう」と思いはじめて。
チームメンバーとコミュニケーションを取ったり、企業理念を確認したり、「リアルな場で何かを共有すること」に意味があるのだとしたら、オフィスに来る目的は「働くため」だけじゃないだろうなと。
ー小園さんは「集うため」のオフィスの在り方を考えていらっしゃるのですね。
小園:空間のコンセプトを作る上で、特に意識したのは「会話」です。人と話すことで頭のなかが整理されるし、気持ちを伝えられるし。
新たな物事が生まれると思うので、会話に適したオフィス設計をお願いしました。

大根田:以前のオフィスでは、周りに気を遣いながら話していましたね。
尾崎:前回、我々が移転を担当させていただいたオフィスは、ちょうどいまの半分くらいの広さでしたよね。
大根田:スペースが限られていたので、声量を気にしながら面談していましたし、面談スペースの場所は早い者勝ちのような状況になっていました。
いまは、様々な場所でフラットにコミュニケーションを取れるようになったので嬉しいです!
スポーツを切り口に、コミュニケーションをデザインする

ーガラスの壁には、ロゴデザインにちなんだクロスマークが大胆にあしらわれていますね。どんな想いが込められているのでしょうか?
小園:会社のロゴにもなっているクロスマークは、企業理念を取り入れてデザインしてもらったものなんです。
「掛け算思考」を表しているのですが、例えば1万人に1人のスキルを得るのって大変じゃないですか。でも、100人に1人のデザインスキルと、100人に1人の営業スキルを持っていたら、掛け算することで1万人に1人の人材になれますよね。
僕はもともとプロテニス選手を目指していたので、そのときに競合を減らすための戦略として「掛け算思考」を身に付けたんです。
弊社は、スポーツとビジネスコンテンツを掛け合わせるなど、事業展開においても「掛け算」を大切にしているので、クロスマークのカッティングシートを貼りました。

ーこのグラデーションや配色の意味は?
小園:スポーツ業界は、村社会になりやすい傾向があります。それがプラスに働く場面もあるのですが、テニス村、野球村、サッカー村、アメフト村のように、競技のレベルが上がるほど縦割りになってしまう。
本来はスポーツという同じカテゴリなので、もっと混ざり合って境目をなくしていきたいし、スポーツ同士での相乗効果を生み出したいと思っています。
同じように、社内でも組織の横の繋がりを大事にしたいので、その意志をグラデーションで表現しました。
色は、リニューアル前のロゴの色を取り入れています。色を感情に見立てて「全ての感情を持ってビジネスを展開しよう」と社員に伝えていたので、それを踏襲した形ですね。
谷田:小園さんの話は筋が通っていますよね。
コミュニケーションや感情を大事にされているし、スポーツに対する想いも一貫している。
小園:ずっとスポーツのことだけを考えて生きてきましたから。高校二年生の修学旅行が、スポーツビジネスを志す原体験になっています。
スポーツに力を入れている高校に通っていたのですが、修学旅行で韓国にある姉妹校を訪問することになって。
日本の学生二人に対して、韓国の学生二人が案内してくれたんですけど、思春期なので全く盛り上がらなかったんです。言語の壁もあってなかなか話せなかったのですが、最後に韓国の学生たちがバスケットコートの前で「Let's play basket ball !」と誘ってくれたんですよ。
試合となれば絶対に負けられないじゃないですか(笑)。

小園:そこで何が起きたかというと、たった一つのバスケットボールが、ずっとコミュニケーションを取れずにいた日本と韓国の学生を繋いでくれたんです。
お互いに、下手くそな英語で「いまのプレーよかったよ」と気持ちを伝えようとした。
その瞬間に感動が湧き上がってきたし、「スポーツを一生の仕事にしたいな」と思いました。
ースポーツは世界共通言語なんですね。
小園:身をもって体感しましたね。
今回、外苑前というスポーツの聖地にオフィスを構えられたことにも満足しています。
スポーツ企業のためにある場所だと思ったので、もうこのエリアから動くつもりはないです。
スポーツの聖地・外苑前で、仕事と遊びを融合させる
尾崎:ただ、本当にいいタイミングでこの物件が出てきたんです。前オフィスのビルで増床するのはどうかという計画もありましたがタイミングを合わせられず。それから、移転に向けて用意周到な状態で物件探しをしていたところ、このビルの募集がかかって。
すぐさま、申し込みまでアクションできたのが本当に良かったなと思います。きっと、あと1週間遅ければ、他決していただろうなと思いますね。
ー外苑前がなぜスポーツの聖地なんですか?
小園:新国立競技場と、秩父宮ラグビー場と、明治神宮野球場があるんです。
尾崎さんが内覧のときに何も言ってくれなかったから、自分で「スポーツの聖地だ」って発見しちゃいましたよ(笑)。
尾崎:すみません(笑)

谷田:アーシャルデザインさんがこの場に居る必然性を感じますね。
小園:ありがとうございます。
外苑前という場所で、これからいろいろと仕掛けていきたいです。
ー楽しみにしています。今後オフィスのなかで生み出したい状況はありますか?

大根田:今回のオフィス移転のコンセプトである「仕事と遊びを融合させよう」にちなんで、一つアイデアがあります!
プロジェクターを使ってみんなでスポーツ観戦するのはどうでしょう!!?
谷田:それはいいですね。実現しましょう!
小園:カウンター席の後ろに大きなスクリーンを立てれば、実現できますね。
こういう遊びの要素って、プロとしての仕事を全うするために必要だと思うんです。デスクワークだけに集中しているオフィスから、いい事業は生まれないんじゃないかなと。
遊びがイノベーションのヒントになると信じているので、「遊びに行く」という言葉がふさわしいオフィスでありたいです。
ー社員にとっても、関係者にとってもプラスになりそうですね。
大根田:キャンプ場のようなオフィスになってから、社交辞令じゃなく「遊びに行きますね」と声を掛けてもらえるようになった気がします。
小園:仕事と遊びの融合を体現したいですよね。
アーシャルデザインには、IT企業に出向しているエンジニアがいるので、そういうメンバーが帰りたくなるような場所でもありたいです。
ヒトカラメディアのみなさんも、また「遊び」に来てくださいね!
尾崎:はい、また遊びに行きます!

取材協力/株式会社アーシャルデザイン様
取材・文/馬場澄礼
編集/ヒトカラメディア編集部
ヒトカラメディア
プロジェクトメンバー





