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Member Interview

主体的な人が増えれば、世界は良くなる。そのキッカケを生み出す仕事とは。

代表取締役
高井 淳一郎

Q、デベロップデザイン事業が手掛ける仕事とは?

―高井さん

主にデベロッパーなどの開発に関する企画支援、プロデュースをしている事業部となります。本来はデベロッパーが行う仕事と言われればそうなのですが、実はデベロッパーは1フロア300坪〜1000坪のような規模の大きい開発が得意なのに対して、例えば80坪など比較的規模感が小さいものは苦手みたいなところがあるんですよ。


―編集者

なるほど、そうだったんですね。


―高井さん

ええ、そこで私たちの出番です。私たちのオフィス仲介や設計、運営などの知見を活かして、要件定義つまり企画作りの部分から支援します。マーケット調査も含めてサポートし、設計や施工も扱いながら運営フェーズまでバトンを持って開発支援を行う。それがこのデベロップデザイン、通称DD事業部の役割となっています。


―編集者

逆にそれはヒトカラメディアの得意とする領域ということですね。社内的にはデベロップデザイン事業部の位置付けはどうなっているのでしょうか?


―高井さん

開発プロジェクトの頭に立って取り仕切っていくことが多い事業部です。運営フェーズはプロジェクトの後半にあたるのに対し、企画フェーズは前半側でその窓口。他の事業部との連携も含めて、DD事業部がとりまとめをしながら進めています。


―編集者

なるほど、プロジェクトのリーダー的な立ち位置ということなんですね。どのようなチームで進めていくのでしょうか?


―高井さん

私たちだけではなく、先方にも何人かプロジェクトのチームメンバーがいて、ある程度固定のメンバーにて数ヶ月単位のプロジェクトとして推進していく、という感じですね。


Q、どうやって案件を獲得している?


―高井さん

ヒトカラメディアはオフィス仲介の仕事をずっとやってきているわけですが、デベロッパーに認知してもらっていたりだとか、オフィスのプロデュースを手掛け始めたのが業界でも早かったこともあって、繋がりがあるんですよ。その繋がりのあるデベロッパーさんたちからご相談いただくことが多いですね。


―編集者

そうでしたか、営業活動などはないのでしょうか?


―高井さん

こちらからテレアポなどをすることはないですね。ただ、私たちがプロデュース・運営している物件の内覧会に来ていただくことはあるので、そういう意味では営業のような活動はあります。ガツガツと案件を獲得しにいくというよりは、私たちを知ってもらう発信活動ですね。


―編集者

そこで相談をいただいてプロジェクトに発展していくというわけですね?


―高井さん

そうですね、ご相談いただいた中で相性の良さそうなものに対して私たちが介入していくという感じです。なので、そういった相性の良い、参画できるプロジェクトを増やしていくことはしなければならないのですが、そのためのアクションはまだ進んではいないので、このあたりはこれからの課題ですかね。


Q、相性が良いプロジェクトとは?


―高井さん

頭から入れる、つまり企画の上流フェーズから入れるプロジェクトがいわゆる相性が良いプロジェクトということになります。例えば、「オフィスの形はこうで、家賃はこの設定、内装はこの仕様で〜」と既に決められていたりすると、私たちの入る余地があまりないんですよ。


―編集者

なるほど、確かに。


―高井さん

企画はやはり頭から入った方が良くて、例えば「500坪の物件があるが、誰に対して入ってもらうのがいいのか、その最適解がまだ見えていない」「地域に開けた場所で、会社としての実証実験的な取り組みを意味として持たせたい」といった抽象度になって、初めて私たちが本領を発揮できるんですよ。そしてこれがヒトカラメディアの持つ競合優位性となります。


―編集者

ある程度、自由度が高い方が、成功に導きやすいということですね。


―高井さん

そうですね。結局、固定されてしまっている部分があると私たちが介入できる幅、変数が少なくなるわけですから。


―編集者

顧客からの理解や了承を得たうえで、任せてもらうことができる。これは確かに優位性がありますね。


―高井さん

ええ、私たちもその方がやりやすいですしね。こういう“相性の良い”プロジェクトをもっと増やしてきたいと思っています。「このオフィスブランドの中で新しい物件を手掛けることになったのですが、この中で何かできませんか?」そんなご相談も自由度が高そうで有難いのですが、“ブランドの中”という潜在的な制約があるので、「企画しても通らない」という可能性があるんですよ。


Q、企画から手掛けたプロジェクトで代表的なものは? 


―高井さん

それはやはり「ミカン下北」になるでしょうね。ミカン下北は“ようこそ遊ぶと働くの未完地帯”をテーマにした複合施設で、飲食店やワークプレイスなど、様々なジャンルや価値観が混ざり合う場所です。


―編集者

ミカン下北は、私も下北において人気のエリアだと認知しています。プロジェクト自体はどういうスタートだったのでしょうか?


―高井さん

このプロジェクトは京王電鉄さんからいただいた話で、元々「これくらいのボリュームで商業施設を建てると良さそう」という計画自体は京王電鉄さんが立てていたのですが、商業としての既定路線は見えているものの、長期に渡って価値を生み出せるのかどうかという部分が課題として上がってきたそうで、そこのご相談をいただいたんですよ。


―編集者

そうでしたか、京王電鉄さんとは以前からお付き合いがあって、お話をいただいたのでしょうか?


―高井さん

その京王電鉄さんが所有しているビルをお借りして、「新宿ワープ」という施設を手掛けたことはあるのですが、プロジェクトベースでのお付き合いはありませんでしたね。


―編集者

なるほど、ミカン下北のお話が来たということは、ヒトカラメディアの評価が高かったことが背景にあるのだと思われますが、実際にはどういう部分が評価されたのでしょうか?


―高井さん

やはり新宿ワープですね。この物件は3階建ての小さい物件で、それを「キッチン+屋上付きのレンタルスペース、オフィススペースを組み込んだ都心の小空間」として、一棟の施設にリノベーションしたのですが、自分たちで言うのも何ですが面白さが確かにあるんですよ。実際、こういった施設は当時ありませんでした。その後、披露を目的としたイベントを開催し、そこに京王電鉄さんをお招きして、興味を持っていただけた。これがキッカケですね。



Q、アイデアはどこから湧いてくる?


―高井さん

私たちは“「都市」も「地方」も「働く」も「暮らす」ももっとオモシロくできる!”というビッグビジョンを抱えているのですが、それぞれを切り分けた考え方ではないんですよ。


―編集者

詳しくお聞かせいただけますか?


―高井さん

要は、オフィスはオフィス、暮らしは暮らしを切り分けて考えないということです。例えば企業は「この街いいよね、ここにしよう」とオフィスを構えたりしますが、企業から見た街という一方通行の捉え方ではなく、“街から見たら企業やワーカーもその街の中で活動している人”というグラデーションで物事を捉えるんです。


―編集者

なるほど、そんな考え方が…。思ってもみなかったですね。


―高井さん

これが大切なんですよ。街からの視点で、企業やワーカーは“街と一緒に仕掛けていくことができる仲間でありプレーヤー”という捉え方ができると、企画の作り方って大きく変わるんです。オフィスビルの企画に「街のこういう部分になれたら面白い」というコンセプトを組み込み、更にはどんな企業や人たちに面白いと思っていただけるのか、それに対して、突き合わせるべきオフィスのサイズはどれくらいなのか、コストをかけてもいいのか、といった感じで、かなり変わります。


―編集者

確かに、考える幅も相当広くなりそうですね。


―高井さん

ええ、私たちはこのようにグラデーションで物事を考え、そのプロジェクトの特性に合わせてどこまでを巻き込む範疇とするのか、それを最初に設定するのですが、これはヒトカラメディアならではだと思います。



Q、企画をするうえで大切にしていることは?


―高井さん

そうですね、「施設を利用する使い手側のことをしっかりと考えて進めていこう」を起点にすることですかね。作る側が起点になってしまうと「これぐらいの家賃にしたいから、こういうものを作ろう」という考え方になり、施設に関わる人たちのニーズや課題を無視して企画を成立させにいってしまうんです。


―編集者

…。そこには“ヒトカラメディアらしさ”というものがないように思えますね。


―高井さん

そうなんです。私たちのスタートは仲介や設計という領域であり、使い手側の様々なニーズにたくさん触れてきました。主役は誰なのかを見誤らず、どういう施設にしていくのが使い手側にとって幸せなのかを考え、グラデーションで作り上げていく。起点が使い手側の方にあるというのが私たちの特徴なんです。


―編集者

当事者意識を持って進めていくことが大切だということですね。


―高井さん

おっしゃる通りです。ヒトカラメディアのバリューに、「オーナーシップ」という言葉があるのですが、まさにその当事者意識のことなんです。圧倒的な当事者意識でもって、相手の担当者よりも広く深く考え、最適解を考え抜く。それが大切なんです。


Q、デベロップデザイン事業部の課題は?


―高井さん

人材を増やしていく、ということでしょうか。有難いことに多数のプロジェクトに関わらせていただいていますが、良くも悪くも属人性が高い事業部なんですよ。


―編集者

確かにお話をお伺いした限りですと、誰でもできる仕事だとは思えないですね…。


―高井さん

ええ、ですのでプロジェクトをリードできる人材がどうしてもロックされてしまうんです。新規の営業活動をするにしても営業のリソースがなかったり、いざ受注してもこれまたリソースが足りなくてプロジェクトを進めることができなかったり、もう少し余力を持っておかないと、ご相談いただものが相性のいいプロジェクトに繋がるものだった場合、取り逃がしてしまうことにもなってしまいますから。


―編集者

人数的にはどれほどの体制強化をお考えなのでしょうか。


―高井さん

やはり、あと3名ほどの方にご入社いただきたいですね。5名増やしてもいいかなとも思ったのですが、せっかくご入社いただいたのにプロジェクトへのマッチングが社内で精確にできないのは申し訳ないですからね。やはり2~3名ほどといったところですかね。


Q、どのような方に入社していただきたい?


―高井さん

経験があって、考え方やスタンスがマッチする人がベストかと思いますが、現状は設計アシスタントの方がいてくれるだけでも、前線でプロジェクトをリードしている人たちの負担を減らすことができるので十分有難いですね。


―編集者

アシスタントとして入社し、仕事をしていく中で成長していく、というキャリアマップもOKということですかね。


―高井さん

設計に関してはそうですね。ですが、ディレクターに関しては、現状でいくと自走してくれるレベル感が望ましいです。体制的にもすぐすぐ育てきることが難しいので。ある程度自走して活躍できる方が適していると思います。


―編集者

単独でプロジェクトをリードしていく方もいらっしゃるということでしょうか。


―高井さん

もちろんいますが、基本的にはプロジェクトを1~2名で担当する形ですね。設計とディレクターがタッグを組んで進めることもあれば、設計がプロジェクトマネジメントを兼ねるケースもあります。


―編集者

先ほどの切り分けの話ではないですが、設計は設計ではなく、割と幅広く携わりながら進めていくんですね。


―高井さん

ええ、そうですね、そのメンバーの特性によるところもあるので、結果的に設計にのみ従事していただく可能性もありますが、企画フェーズから打ち合わせに入っていただくこともあります。要件定義が好みではなく事業ベースとなるので、そこに対してしっかりと相対できる、興味を持てる、ということが大切になってきます。どうしても事業について考える必要がありますし、一筋縄ではいかないからこその設計なんですよね。


―編集者

専門性があって幅広いことに興味がある方が適していると。


―高井さん

そうですね。 あとはクライアントワークをしている事業部でもあるので、自分のペースよりは相手の求めることを理解したうえで、相手ありきで物事を組み立てる、例えばスケジュールを逆算したうえでミーティングやアジェンダを設定し、相手が見ても分かるような資料をアウトプット、先回りをしながら進められる方ですね。やはり相手ありきで自分を動かせるという姿勢やマインドは共通して持っていてほしいですし、面白いお題があるからやりたいではなく、いかに面白くするかを考えてほしいと思います。もちろん、初めから設計の方に必要以上に求めすぎるのは酷なので、「頑張って成長します!」という方であれば、問題ないですよ。


Q、ヒトカラメディアで身に付けられる能力は?


―高井さん

プロジェクトの川上から川下まで全てに携わることができるので、やはり圧倒的に大きいのは、このあたりのノウハウですね。一般的には設計は設計だけを担当し続けたり、コンサルティングもマーケットをリサーチして終わりといったケースが多いんですよ。


―編集者

各専門家にそれぞれお任せするという感じなんですね。


―高井さん

ええ。ですが、私たちは街づくりのビジョンを作って納めたり、新しいオフィスブランドを作るような企画もやっていたり、立ち上がった後の運営も自分たちでやっているので、その後の展開を社内でリアリティをもって理解することができるんです。そういう視点を持ちながら企画の上流部分から携われる、ここは本当に特徴的だと思いますよ。


―編集者

そういう経験ができる会社さんはいらっしゃらないのでしょうか?


―高井さん

そうはいないです。ヒトカラメディアは仲介の仕事もやっていますし、オープンイノベーションプログラムなどソフト部分も作っています。この広さの中で開発の企画や設計に挑める会社はまずないと思います。


―編集者

中途の方が多いとは聞いていますが、やはりその辺りがヒトカラメディアさんに惹かれている理由なのでしょうか?


―高井さん

多いと思います。あと、これはデベロップデザイン事業部だけではなく、他の事業部でも言えることなのですが、結局自分にスキルが付いてきても、自分ができる範囲は限られているんですよね。企画ができても運営までは自分でできないように。私たちは良い企画を心がけていますが、それは自分自身が「やってみたい!」と、モチベーションが上がることで成就できているわけではなく、この先何がどうなるのかを楽しみながら、それぞれが自分の得意を起点にして進めているからなんです。それができる環境があるのもポイントのひとつだと思います。


―編集者

ヒトカラメディアさんならではの魅力ですね。社内のコミュニケーションについてもお伺いさせてください。


―高井さん

そうですね、やはりマーケティングの話であったり、どういうテナントさんやお客さんが使ってくれるのかというリーシングの肌感は、現場で仲介やリーシングの仕事をしている人の方が強く残ったりするものなんです。


―編集者

社内の様々な人と連携を取ることで仕事がうまくいくということでしょうか。


―高井さん

ええ。そういうメンバーと一緒にやったり、いい仕事をしようとすればするほど、部署単体だと解決することが難しくなることもあって、事業部の横断は必然的に多くなりますね。というより、企画から運営までを行うプロジェクトが多いので、部署間で連携を取りながらでないと、進めることができない構造になっているんですよ。


Q、今後の組織強化や体制整備で力を入れていきたい部分は?


―高井さん

皆が健全にプロジェクトに対して挑める状況にしていくこと、そして相性の良いプロジェクトを増やしていくこと。この2点においてまずは注力していきたいと思っています。


―編集者

企画の幅をさらに広げていくという構想などもあるのでしょうか。


―高井さん

もちろんあります。ヒトカラメディアではミックスコンテンツという言葉を使っていますが、これからの時代はオフィスだけで完結するような施設ではなく、例えばオフィスビルの足元に飲食店があれば、施設全体のサービスがアップデートされ、入居者に対する新しい価値が生まれる、要は単一コンテンツじゃなくなる時代だと思っているんです。


―編集者

確かにサービスが充実している施設には人が集まりやすいように思えますね。


―高井さん

ええ、そうなんです。だからこそ、こういった複合的な企画をもっと増やし、面白いもの、いいものを生み出していきたいと思っています。


Q,高井さんの考える“面白く”とは?


―高井さん

ビジョンにもある「オモシロく」ですが、これには色々な意味を持たせています。もちろん今申し上げた話にも入っていますし、新しい価値を作っていくこともそうです。もっと言えば、私たちが関わるプロジェクトを起点として、前向きに世の中に対して取り組んでいける主体的な人が増えればいいなというのが根本的にあるので、そういう現象が生まれ得る場所を作り上げるというのも“面白く”に繋がっています。


―編集者

主体的な人というのは、具体的にどんな人のことを指すのでしょうか。


―高井さん

例えば、コワーキングスペースなど、「こういうのを一緒にやっていこう!」というコンセプトがある場所は一つですね。そういう場所では皆がそれぞれ個人で事業を進めていたりするのですが、そのコンセプトを通じて自分たちで取り組んでいくことが増え、それが街にも良い影響を与えたりするんです。そういう熱源を増やすこと、世の中により本質的な価値を増やすことを続けていきたいと思っています。


Q,熱源を増やしたいと思ったキッカケは?


―高井さん

これは、使命感に近いですね。結局、主体的に生きないと世の中は解決しないと思っていて、人口が減少していく世の中において、地方の行政インフラも同様に縮小していかないと成り立たなくなるんですよね。「人が減り続ける街に対して、税金を使ってインフラの投資を続けますか?」をYesかNoかで問われれば、Noじゃないですか。


―編集者

言われてみれば、その通りですね。


―高井さん

そんな方向性の世界だと、自分たちらしく生きていくためには、一人三役みたいなことを担わなければならなくなります。そうならないためにも、世の中の拾いきれない課題を率先して解決していける人が生まれてきてほしいなと思っているんです。


―編集者

それで主体的と。納得しました。


―高井さん

私は自分たちにしかできないことで世の中に良い影響を与えることができたとしたら、それは自分たちが楽しく生きることに直結するのだと思っています。主体的になる人たちを増やしていく、そのためのキッカケづくりとしてのオフィス移転や場づくりなんですよ。そして、それをキッカケづくりだけではなくプロセスのデザインまで行い、成功体験できるところまで伴走するのが私たちのミッションです。これからの開発をデザインする、だからデベロップデザイン事業部なんです。これからも新時代に必要なものを企画として生み出し続けることができればいいなと思っています。


―編集者

なるほど、深いお話をありがとうございました!どんな事業部なのか、どういう想いがあるのかがよく分かりました!


―高井さん

こちらこそ、ありがとうございました! 

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