オープンな空間が文化を支え、組織のスピード感を生む。SmartHRの新しいオフィスができるまで

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オフィス移転のやり方ひとつで会社は変わるし、そこに集う人の働き方も変わる。ヒトカラメディアは、「ただのオフィス移転」を「会社の成長の好機」に変えるサービスを提供しています。

 

今回ご紹介するのは、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を開発、運営する株式会社SmartHRさんのオフィス移転プロジェクト。急成長を遂げるSmartHRさんは、日本のHRTechのリーディングカンパニーとして、ヒトカラメディアと共にどんなオフィスを作り上げたのか。

 

移転を担当したSmartHRの荒木彰(あらき あきら)さんと、ヒトカラメディアでオフィス内装のPM(プロジェクトマネージメント)を担当した坂本帆奈美(さかもと ほなみ)が対談をしました。

 

株式会社SmartHR  荒木 彰(あらき あきら)さん

2016年に株式会社KUFU(現・株式会社SmartHR)に入社し、「SmartHR」のマーケティングを担当。SmartHRは IVS、TechCrunch Tokyo、B Dash Campなど様々なスタートアップイベントで優勝。HRアワード 2016 最優秀賞、グッドデザイン賞 2016、東洋経済すごいベンチャー100にも選出され、SmartHR利用企業数はサービス開始2年で1万社を突破した。

 

 

二酸化炭素計のアラートが1時間おきに!移転必須のオフィス

 

坂本:今日はお時間をいただきありがとうございます。いやー、やはり広くなりましたね!この半蔵門のオフィスに移転されてから2ヶ月ほど経ちますが、居心地はいかがですか?

 

荒木さん:いいですね。働くスペースが増えたことで、スタイルの自由度が増えて嬉しいという声をメンバーからもらっています。すぐに馴染みましたし、もう半年くらいこのオフィスにいる気分になっているメンバーもいます。

 

坂本:すごい馴染みっぷりですね(笑)。ヒトカラメディアがSmartHRさんのオフィス移転をお手伝いするのは今回で3回目となりますが、前回の移転から今回の移転は早かったですね。

 

 

荒木さん:もう少し長く前のオフィスに居られると思っていたのですが(笑)ありがたいことに想定以上に採用のペースが伸び、前のオフィスでは、20人くらいで入居して1年経たずして40人超え。急激に狭くなりました。

 

坂本:1年で2倍!すごい成長ですね。移転前、家具の採寸で北参道の前のオフィスに伺ったのですが、パンッパンで廊下にも人が溢れていました。

 

荒木さん:フリースペースを潰し、休憩スペースを潰し、最終的にはついに廊下にまでデスクを置くまでになっていました。密度も高く「空気が薄くない?」と気にされるお客様もいらっしゃいました。そこで二酸化炭素計を置いたところ、結構まずい数値を叩き出していて、頻繁に換気していましたね。ある数値を超えたらSlackに通知を飛ばせるのですが、移転直前は1時間に1回くらいは通知が来ていました。窓を開けると数値は下がるのですが、寒い時期だったので窓際のメンバーは寒くて凍えている、という状態でした。

 

坂本:それは…どこにいても辛い…。

 

荒木さん:その後もさらに人が増えることになったので、早急に移転をすることを決めました。

 

 

3ヶ月後に移転!コンペ形式を採用し納得感とスピードをUP

 

坂本:今回の移転は、物件が決まってから3ヶ月という、SmartHRさんの移転経験からしても超短期なプロジェクトとなりましたね。

 

荒木さん:超短期プロジェクトですね。内装デザインパートナーは、やはり比較はしたいので、コンペ形式で選びたかったこともあり、物件が決まってすぐにヒトカラメディアさんに進行をお願いしました。スケジュールがタイトということもあり、自分たちだけで内装構築を進めていくのは無理とわかっていたので。

 

坂本:すぐご連絡をいただけて良かったです。コンペを自前で行うのは、結構大変だと思います。要件をまとめたり、デザイン会社さんに段取りを伝えたり、お断りの連絡をしたりと、細かい調整が多くて。最初から、内装デザインパートナーはコンペで、と決めていたのですか?

 

荒木:はい、決めていました。前回の移転の時、ヒトカラメディアさんからコンペを提案してもらって、これは自分たちのやり方にあってるなと。コンペでは、各社いろんな角度からSmartHRに焦点を当てていただけました。自分たちでは到底思いつかないプランを提案してもらえるので、可能性がぐんと広がるんですよね。ある意味、こちらは比較検討をしっかりしてジャッジすれば良い。スピードも早かったです。

 

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坂本:あの早さは、SmartHRさんのおかげによるところも大きいですよ。通常、コンペの後、他部署の意見を集めにいったり、社内で意見が割れたりして、結論が出るのに日にちがかかってしまうことが多いのですが、SmartHRさんはコンペ当日に結果が来てびっくりしました。

 

荒木さん:当日に決めるという前提で、あらかじめ代表の宮田と打ち合わせの時間を確保していました。あ、でも、ヒトカラメディアさんがコンペ直後に、プロの目線で各社の提案内容をまとめた資料をくれたので、かなりジャッジしやすかったです。この会社さんの提案は、こういう強みはあるけどこういうリスクがある、といった内容の。

 

坂本:それはよかったです!頑張って作った甲斐がありました(笑)。

 

荒木さん:コンペって、つい見栄えの良さに目がいってしまいがちなので助かりました。あのアドバイスをいただいたおかげで、納得感もスピードも上がりました。

 

 

早い方がかっこいい!ブレないジャッジで関係者をコミット

 

坂本:コンペの結果もそうでしたが、SmartHRさんの意思決定スピードって、とてつもなく早くないですか?デザインの細かいところも打ち合わせの場ですぐにジャッジしてくださったので、進行自体のスピードアップに繋がりました。Slackでもすぐに返信もものすごく早くて、こっちが焦ってしまうくらい(笑)

 

荒木さん:そんなにですか?!

 

坂本:はい!どれくらい早いかというと、ぶっちゃけ、一般的なお客様の10倍くらい(笑)

 

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荒木さん:本当ですか(笑)Smart HRで大切にしているバリューに、「早いほうがカッコイイ」というバリューがあるんです。クオリティーも両立させるんですが、返事を待たせたり、決断できずにもたついているのはよくない。そういう意識で仕事をしているので、早いんだと思います。

 

坂本:そうだったんですね!そういえば、内装に関しての大きな金額のお見積もりをご提示したときもジャッジが早くてびっくりしました。

 

荒木さん:細かく見ていけば多少の減額はあったかもしれませんが、ヒトカラメディアさんと工事の方々とのやりとりや決定プロセスは把握していたので、こちらから口を挟む必要はほぼないかなと。スピードとクオリティを優先しました。代表の宮田も僕も、オフィスの内装はメンバーの働きやすさに直結するので投資だと捉えていたため、内装費用に関してはそこまでシビアにはみませんでした。

 

坂本:宮田さんと荒木さんのそのスタンスに、デザイン会社さんも工事請負会社さんも私たちも刺激を受けて、「よし、SmartHRさんのために移転予定日を死守するぞ!」と一致団結できました。

 

 

今も数ヶ月後も数年後も「従業員の働き方」を考えたオフィス

 

坂本:そういえば、新しいオフィスを探すにあったって、こだわったポイントはありますか?賃料とかエリアとか、いろいろ希望条件があると思うんですが。

 

荒木さん:一番こだわったのは、従業員の働き方が大きく変わらないことです。通勤経路が大きく変わってしまう、通勤距離が大幅に伸びる、といったことは避けたくて。北参道のオフィスの時、渋谷で乗り換える従業員が多かったので、渋谷から1本の半蔵門という立地は、そこまで大きな負担にならないと考えました。

 

坂本:なるほど〜!確かに、渋谷での乗り換え先が変わるだけですもんね。

 

荒木さん:しかも従業員には田園都市線ユーザーが多く、半蔵門線は直通ですし、東横線からの乗り換えもし易い。さらに有楽町線・麹町駅も使える。そして、ビルは新築で駅直結。合理的に考えて、メリットが多いと判断しました。

 

坂本:内装に関しても荒木さんはよく「従業員が増えても、働き方を大きく変えたくない」とおっしゃっていました。

 

荒木さん:そうですね。コンペには、「収容人数150人くらい」という要件も入れました。前のオフィスの最後に感じた圧迫感は、二度と経験させないぞ!と。

 

坂本:二酸化炭素計からの通知はもういらないぞ!と(笑)150人って結構な拡張なんですが、今回採用したデザインは、デザイン性や空間の広がりを残しつつ、席を増やせたのが良かったですよね。

 

荒木さん:そうなんです。通常、拡張性を重視しすぎると殺風景になってしまうんですけど、150人のレイアウトでも、フリースペースが残され、オフィスの開放感が残るのがよかったです。

 

 

SmartHRが大事にしている「オープンなコミュニケーション」をオフィスで表現

 

坂本:荒木さんは、当初から「オープンさ」を大切にされていましたね。

 

荒木さん:そうですね。天井が抜けていて壁が少ない、開放感のあるデザインも採用の決め手となりました。開放感がある分、空気感を変える工夫もしました。フリースペースと執務スペースは、床や天井の素材を変ることでて空気感が変わるようになっています。会議室も全面ガラス張りで、オープンな空間となっています。

 

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坂本:床や天井が変わることでガラッと雰囲気が変わりますよね。一気に締まって、空間にメリハリがでますね。あと、エントランスからオフィスの奥まで見通せる開放感も気持ちがいいです。

 

荒木さん:エントランスからオフィス全体を見通せるビューは、僕も気に入っています。右手に広い窓、左奥にオフィス全体が開けて、その開放感のまま、会社のロゴと直線的な会議室が見える。

 

 

坂本:かっこいいですよね。会議室の扉を透明にしたので、閉塞感が全くありません。

 

荒木さん:実は、会議室に扉をつけたのは今回が初めてです。SmartHRでは会議の時も来客の時も扉を閉めることはほとんどありません。

 

坂本:重要な会議のときでも?

 

荒木さん:経営会議なども扉は開けてやっています。従業員も議題を持って自由参加です。情報をオープンにすることで、その場の閉塞感や会社への不信感が生まれにくくなりますし、会社の経営状況も把握できるので、それをもとに自分で考えて動く「自立駆動」が可能になります。

 

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坂本:なるほど!オープンさといえば、そういえば、Slackでもオープンチャンネルが多いと伺いました。

 

荒木さん:はい。90%以上がオープンチャンネルですね。ダイレクトメッセージでクローズなやりとりをしていても、「これ、どこかのチャンネルでよくない?」といった会話になったりします。どんな会話でも、オープンでフラットなコミュニケーションをしていい、という意識を持つことができています。

 

坂本:すごくいいですね!ヒトカラメディアもオープンな社風な会社だとは思っているのですが、今調べてみると、Slackのオープンチャンネルは70%くらい。見習いたいです。

 

 

コミュニケーションの起爆剤は、カウンターと〇〇〇

 

坂本:フリースペースも広くて開放感があっていいですね。

 

荒木さん:フリースペースには、コミュニケーションが活発になる仕掛けを盛り込みました。まず、ランダムに置いた机と椅子。メンバー同士が自然と交わる動線になっています。日中はカジュアルな打ち合わせが始まったり、お弁当を食べるメンバーがワイワイ盛り上がっていたりします。そして、今回は、メンバーがよく通る入り口付近にカウンターを持ってきました。カウンターは、2つ目のオフィスから3連続で設置しています。

 

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坂本:ヒトカラメディアにも、立ちながら仕事ができるスタンディングデスクがあるのですが、そこには自然と人が集まります。

 

荒木さん:集まりますよね。これからもっと人が増えると、あの人には話しかけづらい、あの人とは最近話していないとか、コミュニケーション不足がたくさん出てくると思うんです。だから、自然に生まれるコミュニケーションを増やしたくて。もう一つ、地味ですが効果の大きい仕掛けがあります。

 

坂本:あ、冷蔵庫ですね!?

 

荒木さん:正解です。カウンターの横にある冷蔵庫は、中身が見えることにこだわりました。

 

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坂本:普段通るところに冷蔵庫があって、しかも中の飲み物が見えてるとなると、それは飲みたくなりますね。

 

荒木さん:SmartHRでは、定時の18:30を過ぎ仕事が終わったら冷蔵庫のお酒を無料で飲んでいいことになっています。夜は、ほぼ毎日誰かがカウンターにいて、最初は1,2人だったのが、気づけば人だかりになっていたり。そういった、部署を超えたコミュニケーションは、仕事を進める上でメリットになると考えています。

 

坂本:コミュニケーションへの投資って、放っておいたら優先度が下がってしまいがちですが、SmartHRさんの「従業員のコミュニケーションも働く環境もコストではなく投資」というお考えは、ちゃんと形になっていてブレないですね。今回のオフィスは、細かいところを見れば見るほど、SmartHRさんが大切にされている価値観と出会うことができます。訪れるのが楽しいオフィスですね。

本日はお話をいただきありがとうございました。

 

 

矛盾がない気持ちの良さが印象的なSmartHRさんのオフィス。そこには、オープンさやコミュニケーションなど、普段からSmartHRさんが大事にしている価値観が色濃く表現されていました。

 

ヒトカラメディアは、「働く場」と「働き方」に関して、多くの成長企業のお手伝いをしています。お客様のミッションやビジョン、バリューを大切に、オフィス作りをサポートします。「ただのオフィス移転」を「会社の成長の好機」に変えたいとお考えの方、働き方・働く場に関してお悩みの方、ぜひヒトカラメディアにお気軽にご相談ください。

會田貴美子
會田貴美子
大阪府出身。大阪大学理学部物理学科卒業。株式会社リクルートに新卒で入社しSUUMOの広告営業に従事。その後、不動産仲介会社で、ポータルサイトの企画や編集、メディア立ち上げに携わってきました。子育てしながらの働き方こそ、地方と都市をミックスすることで、多くの幸せを生み出すのでは?と考え、ヒトカラメディアに参画。趣味は発酵食品作りとDIYとアウトドア。