ラクスルの空中庭園オフィスに込められた「働き方」への想いとは?

raksul-overview

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まずはこちらの写真をご覧下さい。空中庭園を思わせる、圧巻の景色。どこの海外スタートアップのオフィスかな?と思われるかもしれませんが実はこちら、都内の目黒駅から徒歩すぐのオフィスなんです。というわけで、今回は「仕組みを変えれば、世界はもっとよくなる」をコンセプトにクラウド型のネット印刷サービスや運送サービスを手掛けるラクスルさんのオフィスをご紹介します。

最初にご覧頂いた写真の通り、とにかくインパクト大のこちらのオフィス。どんな想いや仕掛けが込められているのか、オフィス移転プロジェクトに関わられた広報担当の忽那さんと人事担当の松田さんにお話を伺ってきました。

目黒駅から徒歩3分。外観から既に個性的なアイケイビル。この中に空中庭園がある

目黒駅から徒歩3分。外観から既に個性的なアイケイビル。この中に空中庭園がある

 

ちらっと見えるオフィス内。エントランスに入る前からワクワクさせる演出がなんとも憎い

ちらっと見えるオフィス内。エントランスに入る前からワクワクさせる演出がなんとも憎い

 

木をふんだんに使ったエントランス。ラクスルの行動指針「ラクスルスタイル」を表現しているムービーは見ていて飽きない

木をふんだんに使ったエントランス。ラクスルの行動指針「ラクスルスタイル」を表現しているムービーは見ていて飽きない

 

エントランスから見上げるとまたもやチラ見せ……!

エントランスから見上げるとまたもやチラ見せ……!

空中庭園はいかにして作られたか

―忽那さん、松田さん、よろしくお願い致します。とにかく天井高がすごいですね。

忽那:ありがとうございます。天井高は12mあります。3階分の高さに相当しますね。かなりというか、ものすごく高いですよね(笑)。

―通常のオフィスビルだと、2.8mあたり超えると「高いです」と言えるくらいなんで、ものすごく高いですね(笑)。こちらのオフィスに移られた経緯を教えて頂けますか?

忽那:元々は屋内住宅展示場があったそうです。山手線の目黒駅が最寄りですし、駅からも近い。その他の条件も満たしていましたし、そして何と言ってもこの空間!ということで、この物件が選ばれました。

目の前にこんな景色が広がるオフィス。下から見上げてもなかなかの絶景。緑が多く、植物園のような雰囲気もある

目の前にこんな景色が広がるオフィス。下から見上げてもなかなかの絶景。緑が多く、植物園のような雰囲気もある

 

―日本のオフィスとはなかなか思えないですよね。

松田:普通のオフィススペースとは違ったユニークな空間なので、興味を持っていただけるオフィスデザイン会社さんもたくさんいらっしゃいまして、10社ほどで内装プランのコンペを行いました。頭上のスペースはデッドスペースになるのですが、考え方を変えるといろいろ活用の方法はあります。ですが、効率を考えて下手に埋めてしまうと、せっかくの開放感が台無しになってしまうんですよね。それだと本末転倒だ、ということでこの物件が持つ頭上の開放感を削ぐことなく、うまく「環境」として活かせるプランを採用させていただきました。

来客用の会議室はいわゆる仕切られた部屋なのですが、執務スペース内の会議室はなるべくオープンにしています。木の箱は中がくり抜かれたようになっていまして、セミオープンになっています。社内の打ち合わせはここで行われることが多いですね。あと、経理や人事、法務といった管理部門エリアは業務内容的に間仕切りを入れていますが、天井は塞いていないのでそこまで圧迫感はありませんね。

会議室をはじめ、オフィス内には印刷時の色の4成分、CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・キープレート(ブラック))がアクセントカラーとして散りばめられている

会議室をはじめ、オフィス内には印刷時の色の4成分、CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・キープレート(ブラック))がアクセントカラーとして散りばめられている

 

来客用の会議室。こちらもアクセントカラーはCMYK

来客用の会議室。こちらもアクセントカラーはCMYK

 

―会議スペースも点在しているんですね。ラクスルの社員の方々はどんな働き方をされていますか?

松田:みんな固定席を持っているので、いわゆるフリーアドレスではありませんが、基本的には社内のどこで働いてもよい、としています。許可、というかむしろ推奨しているくらいですね。オフィス内には、気分や状況に合わせて働ける場所がいくつもあります。

階段上った2Fフロアにあるカフェテリアスペースはランチはもちろん、軽い打合せもできますし、図書館にあるような集中スペースは黙々と作業をこなす用。カフェテリアスペースとは別に休憩スペースもあるのですが、弊社代表の松本もよくここのソファに座って仕事をしていますね。社長室はあるのですが、来客の際に会議室として使うことが主で、それ以外の時間はメンバーと同じ空間で仕事をしていることが多いです。

2Fフロアにあるカフェテリアスペース。ランチはもちろん、いろんな用途で活用されている

2Fフロアにあるカフェテリアスペース。ランチはもちろん、いろんな用途で活用されている

 

カフェテリアにはラクスルのミッション「仕組みを変えれば世界はもっと良くなる」を英訳したグラフィックが掲げられている

カフェテリアにはラクスルのミッション「仕組みを変えれば世界はもっと良くなる」を英訳したグラフィックが掲げられている

 

オフィスの隅にある集中スペース。動線からも区切られており、作業中に話しかけられることなく静かに集中できる

オフィスの隅にある集中スペース。動線からも区切られており、作業中に話しかけられることなく静かに集中できる

一日の大半を過ごす場所にはそれなりのクオリティが必要

―代表の松本さんもオフィス移転プロジェクトに入られていたそうですが、松本さんの意見も反映はされているのですか?

忽那:このオフィスの最大の特徴とも言える天井高もそうなのですが、実は松本の想いがかなり色濃く詰まったオフィスなんです。以前、松本がアメリカ西海岸のオフィスなどを見て回る機会があったようで、どのオフィスも天井が高く開放的で圧迫感なく、みんなが思い思いの場所で働き、リラックスできる環境が揃っていたそうです。その体験から、「一日の大半を過ごす場所には、それなりのクオリティが必要」という想いが強くなっていったようですね。

―確かに、平日の大半を占める働く時間をどういう気持ちで過ごすか、って重要ですね。

なので、今回のラクスルのオフィスデザインの根底にあるのは、印象に残るビジュアル、というよりは、社員ひとりひとりがいかに気持よく働けるか、その結果、生産性を上げられるか、というところにあります。そのひとつの要素が天井高、開放感というわけです。自然光もきれいに入りますし。

1Fの休憩スペース。こだわって選び抜かれたソファの座り心地は抜群で、ほどよく身を委ねられる

1Fの休憩スペース。こだわって選び抜かれたソファの座り心地は抜群で、ほどよく身を委ねられる

ただ、日本だとなかなかそういったオフィスにしたいと思っても、物件の選択肢が非常に限られていますよね。普通のオフィスビルの区画だと難しい。今いるオフィスはそういった意味では、本当にありがたい巡り合わせでしたね。

―ヒトカラメディアでもオフィスの仲介をやっていていろんなオフィス物件を見ていますが、こんな物件は本当になかなか見つからないですね。

 

コミュニケーションが増えるオフィス

松田:あとはオフィス内の動線もこだわりがあります。松本がよく言っていることなのですが、「コミュニケーションの中からクリエイティビティが生まれる」という考えがあります。レイアウトも効率性をひたすらに追求するのではなく、いろんな場所に会議スペースがあって、作業できる場所があって、オフィス内も回廊のような作りをしています。社内の通路も含めて、いろんなところでコミュニケーションが生まれるような工夫を盛り込んでいるんです。ちなみに松本は、立ち乗り自動二輪車で社内を動きまわってますね(笑)。あんな感じで。

―おお!?

振り返ると、いつのまにか笑顔の代表松本さん

振り返ると、いつのまにか笑顔の代表松本さん

 

松本さんの移動は基本的には立ち乗り自動二輪車。日々オフィスのいたるところでメンバーとのコミュニケーションを取っている。何気ない写真に見えるが、静止状態を保つのはなかなかの至難の業

松本さんの移動は基本的には立ち乗り自動二輪車。日々オフィスのいたるところでメンバーとのコミュニケーションを取っている。何気ない写真に見えるが、静止状態を保つのはなかなかの至難の業

松田:あの自動二輪車、かなり早いスピードで移動しているのですが、とても静かなんです。気付いたらそばに松本がいつの間にかいる、ってことがよくあります(笑)。実際乗ってみると慣れるまでけっこう難しくって、なかなかあそこまでスムーズには乗りこなせません。

ラクスルのミッションと、一列に並ぶのはメンバーの名刺。常にラクスルのミッションと自身の関係性を感じることができる

ラクスルのミッションと、一列に並ぶのはメンバーの名刺。常にラクスルのミッションと自身の関係性を感じることができる

明らかに活性化した対社外コミュニケーション

―これだけインパクトがあるオフィス、僕らもそうなんですが、取材の引き合いけっこうありますよね?

忽那:おかげ様でオフィス取材の件数は多いですね。今回のオフィス移転でものすごく感じるのは、取材に限らず外部の方を会社に招きやすくなった、ということです。カフェテリアスペースで外部の方と打ち合わせをすることもあります。その際、このフロアを横切っていくわけですから、社内の雰囲気を実際に感じてもらいながら、オフィスのいろんなことをご紹介します。

知っている人は知っている、ラクスルオフィスの撮影スポット。こんな場所でも働けるんです! モデルは人事・総務グループのマネージャー河合さん。ありがとうございます!

知っている人は知っている、ラクスルオフィスの撮影スポット。こんな場所でも働けるんです! モデルは人事・総務グループのマネージャー河合さん。ありがとうございます!

 

忽那:通常の来客用の会議室は可動式の壁を使っている部屋もあるので、3部屋をつないで大きなイベント会場にすることもできます。メディアカンファレンスを自社で開くこともできますし、ラクスルのユーザー様をお招きして座談会も実施しました。以前のオフィスに比べると、明らかに外部との接点は強くなりました。

―思ってもみなかったところで「よかったな」ということはありますか?

松田:このオフィスを使ってみて思わぬ気付きがあったのですが、頭上が天窓なので雨が降ると雨音が聞こえるんです。オフィスを出る前が降っているかどうかがすぐ分かる、というのもありますが、雨音のパラパラと天窓に落ちる音が心地よいんです。いままでのオフィスだとまずありえなかったことですね。

オフィス内のグリーンは造木ではなく本物の植物。木々の成長も、季節の変化を感じられる要素のひとつ。観葉植物は季節に応じて変えていくことも

オフィス内のグリーンは造木ではなく本物の植物。木々の成長も、季節の変化を感じられる要素のひとつ。観葉植物は季節に応じて変えていくことも

忽那:あとは、季節の変化も感じます。日照時間がどんどん長くなってきたり、明るさの質が微妙に違ったり、そんな四季の変化を無意識のうちに感じられるのもこのオフィスの魅力のひとつだと思います。まだこのオフィスで夏を経験していないので、どんな感じになるのか楽しみです。

―本当に気持ちよく仕事ができそうな羨ましい環境ですね。実際にオフィスを拝見していて、いろんな場所でいろんな方が働いているし、通路を歩けばいろんなメンバーとすれ違って会話が生まれている様子をたくさん見かけました。働き方への想いが、オフィスを通して実現されているなと感じました。本日はいろんなお話をお聞かせ頂き、ありがとうございました!

広報担当の忽那さん(右)と人事担当の松田さん(左)。いろんなお話、ありがとうございました!

広報担当の忽那さん(右)と人事担当の松田さん(左)。いろんなお話、ありがとうございました!

ヒトカラメディア
ヒトカラメディア
株式会社ヒトカラメディアは『「都市」と「地方」の「働く」と「暮らす」をもっとオモシロくする』をミッションに、ベンチャー企業を対象としたオフィス移転、内装プランニング、働き方のコンサルティングを行う会社です。軽井沢と徳島県美波町で、サテライトオフィスを展開しています。