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多くの人は、特に気に留めることもなく毎日チェアに座って、デスクやテーブルを使っているはず。まれに、とーっても使いづらい椅子やテーブルを使う羽目になった経験は、誰にでもあるかと思います。もしこれが、毎日使っているオフィスのデスクやチェアだったらどうしましょう。

これまでに、いくつかのオフィス構築プロジェクトに携わってきましたが、じつは家具のミスマッチで使いづらそうな光景を何度も目にしてきました。極端な例は少ないものの、とくにスタートアップやベンチャー企業のオフィスでこのような事例をよく目撃します。これって健康や精神面にも良くないはず。

ということで、今回はオフィスの中でも生産工程につながる、ワークデスク&チェアの家具の選び方をご紹介します。

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ワークプレイスで求める機能性とは?

ノートPCを片手に、いつも動いてばかりの営業さんと、1日中デュアルモニタを注視しているデザイナーさんやエンジニアさんとでは、そもそも職場環境に求める要件が異なります。では、まずそれぞれどのような要件があるのか整理してみましょう。

 

シンプルかつ機動性重視!営業さんは断捨離デスク

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営業さんはフットワークと提案力がなにより大切。急な案件が発生したときでも、必要な資料をさっと取り出して頭を整理できないといけません。だから、デスクの上は常に整理整頓されているのが理想的だと言えます。

そこで、思い描く理想のデスクはこんな感じ。
幅120cm、奥行き60cm、高さ72cmのシンプルデスク。俗にいう一般的な事務デスクのサイズですが、あえて袖机は設けていないのがポイントです。

これは小ぶりなデスクとしては汎用性の高いサイズ。ディスプレイを配置すると若干手狭になりますが、ノートPC単体であればすっきり広く使えます。デスクの上には必要最低限の文房具類(各種ペン、ホチキス、電卓など)以外は、なんにも置かないのがおすすめ。外出するとき、退社するときには、デスクの上を常にきれいさっぱり片付けるようルールづけてしまいます。そして、なるべくペーパーレスを意識すること。書類はPCの検索機能を駆使したほうが早く見つかりますしね。

小ぶりなデスクは片付けがはかどります。常にデスクの上がすっきりすることで、書類やファイルの隙間に印鑑が紛れ込んでいた、なんて事態も防げます。デキる営業さんは、身なりだけでなく、デスクまわりも清潔感が漂っているのです。

 

チェアの肘掛けはいらない??

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では、ワークチェアはどうでしょうか?リクライニングやメッシュバックなど機能性はあったほうが座り心地はもちろん良くなります。ただ、立つ、座るという動作を頻繁に繰り返す営業さんにとって、チェアの肘掛けは無い方がいいかも知れません。

理由は機動性。肘掛けがあると、立つときに、ほんの少し邪魔になります。横向きに座れません。座面を高めに設定している人だと、肘掛けがデスクに当たって「ガン!」とぶつかります。
その瞬間、一瞬アクションが止まってしまう。些細なことですが、瞬発力が試される営業というポジションを考えると、営業さんにとってチェアの肘掛けは本当に必要か?と疑問が残ります。

 

エンジニア&デザイナーのクリエイティブは懐の深さで決まる

デスクの上は、やっぱり整理整頓されている状態がベストだと思いますが、どの職種にも強いて求められるものではないと思います。とくにエンジニアやデザイナー職は、手元にあった資料から、ふとアイデアが降りてきた、なんてこともアルはず。一概に、きれいさっぱり片付いていたほうが生産性が高まる、とはいえない気がします。

では、どんなデスクがいいのか。

理想としては、幅140〜160cm、奥行き70〜80cm、高さ72cmのデスク。ここで一番の要なのは、奥行きです。奥行き60cmのデスクと奥行き70cmのデスクは全く別物と考えていいでしょう。

何がそんなに違うのか。イメージとしては、奥行き60cmデスクはスピード重視のシングルタスク向きなのに対し、奥行き70cmデスクはマルチタスク向きといえます。例えば、奥行き70cmデスクだとPCで作業しながら手元でノートを広げられます。参考書やデザインブックを開けつつ、PCで作業を進めることができます。また、奥行きが80cmあれば、デュアルモニタにしても手元の作業スペースは圧迫されません。

 

腰が生命線

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「今日は、ランチとトイレしか立ち上がらなかった。」そんな日が珍しくないエンジニア&デザイナー職は、オフィスチェアに健康を委ねているといっても過言ではありません。
姿勢を良くする座面や、頭を支えるヘッドレストなど、各社さまざまな工夫をこらせていますが、なにより腰を支えるランバーサポート(腰椎サポート)はチェア選びのポイントになります。
腰椎をグッと後ろから押しだすように支えてくれるランバーサポートがあると、姿勢を正してくれて、腰への負荷を軽減してくれます。疲労感が全然違う、という声もあながち嘘ではありません。ただ、気をつけたいのは、体型や体格によって合う、合わないが別れること。「あれ?ランバーサポート向いてないな」と思ったら、すぐに他のチェアに乗り換えたほうが良い場合もあります。

 

オフィスチェアにキャスターは必須

これを忘れていました。オフィスに生産性を少しでも求めるなら、オフィスチェアにキャスターは必須です。
たまにダイニングチェアをオフィスチェア代わりに使っている場面を見かけます。とくにフリーアドレススペースでよく目にしますが、例えばフリーアドレススペースが執務室に固定席の役割を担っている場合は、キャスターのないチェアはあまりオススメできません。

たまにカフェで作業をしたとき、1〜2時間の作業でどっと疲労感を覚えるなんて体験もあるのでは?どんな職種のデスクワークでも、思っている以上に人は動いているのです。立ったり、座ったり、だけでなく、背伸びをしたり、足を組み替えたり、マッサージをしたり。チェアが動かないと、その都度、体は小さなストレスを感じます。塵も積もれば山となる。ほんの些細な疲れやストレスを、いかに排除するか。これが、ワークスペースの家具選びにおいて、一番の重要なポイントなのだと思います。

 

オフィスでもっとも長い時間過ごすことになるであろうワークスペース。とくに屋内勤務時間が多くの割合を占めるエンジニアやデザイナーなどの職種は、ワークスペースが生産性や健康面に大きく影響を与えます。

「面白いオフィス」「デザイン性に優れたオフィス」は、「ちゃんと使える生産性の高いオフィス」という土台がしっかりしていないと本末転倒です。
良い会社には、良いオフィス。イキイキと働ける作業環境は、最大の福利厚生だと思います。

ヒトカラメディア
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株式会社ヒトカラメディアは『「都市」と「地方」の「働く」と「暮らす」をもっとオモシロくする』をミッションに、ベンチャー企業を対象としたオフィス移転、内装プランニング、働き方のコンサルティングを行う会社です。軽井沢と徳島県美波町で、サテライトオフィスを展開しています。