マンション購入後にかかる税金 固定資産税と都市計画税って何?

住宅を購入した後には、住宅ローンを返すだけ……だと思ったら、意外とかかるのが固定資産税と都市計画税です。家を所有している限りずっと支払うお金ですし、考慮に入れておかないと余裕がなくなってしまいます。でも、固定資産税と都市計画税ってどんなもの? 計算方法も複雑でわかりづらいですよね。今回は、忘れがちな固定資産税・都市計画税にフォーカスしてお届けします!

 

忘れがちな購入後の税金!固定資産税と都市計画税とは

住宅を取得した翌年から、固定資産税と都市計画税という税金がかかります。この2つはあわせて支払うことになるため、まとめて「固定資産税」と言われることもあります。

固定資産税は、毎年1月1日時点で住宅等を所有している人にかかる地方税(市町村税、都税)です。6月、9月、12月、2月と4回に分けて支払います。

都市計画税は、都市整備などの費用に充てるための目的税で、固定資産税と同時に徴収されます。都市計画法における、「市街化区域」にある土地・建物に対してかかるものです。

なお、「1月1日時点に所有しているかどうか」が基準なので、仮に1月2日に売却したとしても、1月1日時点の所有者に1年分の固定資産税、都市計画税が請求されてしまいます。中古マンションを購入する場合は、売主がまず税金を支払い、売却後の日数を日割り計算して固定資産税・都市計画税を買主に支払うというケースが多いでしょう。

計算方法は複雑ですが、基本的な税率は、

固定資産税 課税標準額×税率1.4%(標準)
都市計画税 課税標準額×税率0.3%(上限)

が基本です。なお、固定資産税は多くの自治体で標準税率の1.4%が採用されていますが、都市計画税の0.3%は上限額のため、自治体により異なります。さて、ここで出てきた「課税標準額」とは一体何でしょうか?

 

「課税標準額」って何?

よく勘違いされるのですが、固定資産税や都市計画税は、物件購入価格に税率をかけるのではありません。「課税標準額」というものが用いられます。課税標準額とは、「固定資産税や都市計画税を計算する対象になる金額」のこと。

とてもよく似ている言葉なのですが、課税標準額は「固定資産税評価額」によって決まります。固定資産税評価額は、総務大臣が定める固定資産評価基準に基づいて評価を行い、各市
町村が決定する評価額のこと。土地の場合は、地価公示価格の7割、家屋であれば、同じ家を建て替えた場合にかかる費用が目安です。

固定資産税・都市計画税には評価額を減らす軽減措置がありますが、それらの軽減を行った後の価格が「課税標準額」になるのです。では、具体的にどんな軽減措置があるか、土地、建物別にみていきましょう。

【土地の軽減措置】(新築マンション、中古マンションともに適用)
固定資産税標準額 200㎡以下→評価額×1/6
200㎡超→評価額×1/3
都市計画税標準額 200㎡以下→評価額×1/3
200㎡超→評価額×2/3

なお、土地の固定資産税・都市計画税に関しては、徐々に課税標準額を負担額に近づけるための調整措置が行われています。平成6年の宅地の評価替えによって、一気に評価額が上がったのですが、いきなり負担額を増やさないための措置です。そのため、現在は

1 本年度の課税標準額
2 前年度の課税標準額+本年度の課税標準額×5%

のいずれか低い額が採用されます。
また、②の額が①×20%を下回る場合は、①×20%が課税標準額になります。

【建物の軽減措置】(新築マンションのみ適用)
120㎡分まで、5年間固定資産税が1/2になります(平成28年3月31日まで)。なお、認定長期優良住宅の場合は7年間。

その他、適用には条件があります。詳細は都、もしくは市町村にご確認ください。なお、自治体によっては、そのほかに独自の軽減措置がある場合もあります。

 

固定資産税と都市計画税の計算例を見てみよう

では、固定資産税と都市計画税について、例を出して計算してみましょう。

▶中古マンションの場合(土地評価額840万円、建物評価額840万円)

<土地>(200㎡以下)
【固定資産税】
前年度課税標準額:150万円とする。
・土地評価額840万円×1/6=140万円
・前年度課税標準額150万円+本年度課税標準額140万円×5%=157万円

このケースでは前年度より課税標準額が下がっているため、額が低いほうの140万円が本年度の課税標準額。

よって、課税標準額140万円×1.4%(税率)=1万9600円が土地分の固定資産税額となります。

【都市計画税】
前年度課税標準額:300万円とする。
・土地評価額840万円×1/3=280万円
・前年度課税標準額万円+本年度課税標準額140万円×5%=157万円

こちらも額が少ない280万円が本年の課税標準額。

税率が0.3%の場合なら、課税標準額280万円×0.3%(税率)=8400円が土地分の都市計画税額となります。

<家屋>
家屋の場合は、建物評価額=課税標準額となるため、次のようになります。

【固定資産税】
課税標準額840万円×1.4%(税率)=11万7600円が建物分の固定資産税額となります。

【都市計画税】
課税標準額840万円×0.3%(税率)=2万5200円が建物分の都市計画税額となります。

土地・建物の固定資産税、都市計画税をあわせると、17万800円。これを年間で4回に分けて支払うことになり、1回の額は4万2700円です。

▶新築マンションの場合(土地1008万円、建物1008万円)

新築マンションは、中古マンションに比べて2割高く、やはり前年度より課税標準額が下がっていたとしましょう。

そうすると、次のようになります。
<土地>(200㎡以下)
【固定資産税】
課税標準額168万円×1.4%(税率)=2万3520円

【都市計画税】
課税標準額336万円×0.3%(税率)=1万80円

<家屋>
【固定資産税】
課税標準額1008万円×1.4%(税率)×1/2(当初5年間の軽減措置)=7万560円

【都市計画税】
課税標準額1008万円×0.3%(税率)=3万240円

新築マンションの場合は、家屋の固定資産税に、当初5年間の軽減措置があるという違いがあります。合計額は、13万4400円です。ただし、軽減措置終了後に金額が万単位で上がるでしょう。上がってから焦らないよう、その点をしっかり認識しておいてください。

いかがでしたか? 固定資産税・都市計画税についてきちんと理解しておけば、購入後に焦ることはありません。所有する間ずっと付き合っていくことになる税金です。疑問はなくしておきたいですね。なお、都、市町村によって税率や軽減措置の内容は異なりますし、軽減措置を受けるためには一定の条件を満たす必要があります。不明な点があれば、不動産の所在地の課税関連の行政窓口に相談するといいでしょう。

 

 

【参考】
東京都主税局 http://www.tax.metro.tokyo.jp/shisan/kotei_tosi.html
(2015年5月19日アクセス)
ノムコム http://www.nomu.com/tax/hold/sisan.html
(2015年5月19日アクセス)
横浜市 固定資産税・都市計画税
http://www.city.yokohama.lg.jp/zaisei/citytax/shizei/kotei.html
(2015年5月19日アクセス)
志摩市 固定資産の評価額と課税標準額
http://www.city.shima.mie.jp/kurashi/zeikin/koteishisanzei/totikaze/
(2015年5月19日アクセス)

ヒトカラメディア
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