利息を200万円減らせる!? 30代夫婦のための、住宅ローン 4つの節約法

住宅ローンを借りるときに、なにより気になるのが利息のこと。
例えば、3000万円の住宅ローンを、固定金利1.8%、35年で返すと、約1046万円もの利息を払うことになります。
ご夫婦で住宅購入を考えているなら、今後発生するかもしれない子どもの教育費も考えておきたいところ。教育費は、すべて公立に通っても約1000万円、すべて私立に通うと約2500万円かかると言われています。できるだけ利息は節約したいものです。
そこで、利息の節約法を4つご紹介します。どれくらいトクできるのか見ていきましょう。

 

【方法1】リスクを考慮しつつできるだけ低金利に

住宅ローンの利息の額を大きく左右するのが「金利」。金利が何%になるかで、総返済額が大きく変わります。はじめに出した例では、利息は約1046万円でした。これが、金利が仮に1%ダウンすると利息は約441万円。約605万円も節約できます!
では、単純に一番低金利の商品を選べばいいかというと、なかなかそうもいきません。

まずは、金利のタイプの違いから見ていきましょう。金利のタイプは、大きく分けて3つあります。

【全期間固定型】
借り入れから返済終了まで金利が一定。「フラット35」などが一般的。家計の見通しが立てやすいメリットがある。変動金利や短期の固定期間選択型より金利は高め。長期金利(国債利回り)の影響を受ける。

【変動型】
金利が半年ごとに見直される。ただし、毎月返済額は5年間変わらない。返済額がアップする場合は、直前の返済額の1.25倍まで。変動金利は基本的に政策金利、短期プライムレートに連動する。ハイパーインフレなどで急激な金利上昇があった場合には、利息が多額になるリスクや未払い利息が発生するリスクがある。全期間固定型や期間の長い固定期間選択型より低金利なのがメリット。

【固定期間選択型】
借入当初の一定期間だけ金利が固定される。期間は3年、5年、10年など選択可能。固定期間が終了すると、変動金利に。場合によっては再度固定期間を指定できるケースも。

低金利にするなら、変動金利がおトクに感じられます。特にネット銀行なら、とても低金利の商品が発表されています。でも、将来金利がどれくらい上がるか、確かな予想は誰にもできません。返済額が上がるリスクに対応できないのであれば、全期間固定型や長めの固定期間選択型をメインに組んだほうがいいでしょう。全期間固定型も数年前に比べて低金利なので、お得な局面です。

それでも、より低金利のメリットを享受したいのであれば、複数の金利タイプを組み合わせることも可能です。例えば、全期間固定型と変動型を組み合わせて、変動型で返済する分は返済期間を短くしたり、借入額を少なめにしたりする。そうすれば、返済額が上昇して返済できなくなるリスクも減らすことができます。

例えば、あと5年は共働きで働くから、その期間は余裕がある、という場合。変動金利で借りた分は、妻が退職する時点ですべて繰り上げ返済すれば、リスクが少なく済みます。

金利プランは、途中での変更や借り換えも可能です(※)。ただし、変動型から固定型に切り替える場合、変動型の金利が上がりはじめてから動くと、固定型の金利はそれよりさらに上がっています。情勢の見極めが大事です。

※金融機関やプランにより条件が異なり、借り換えしか選択肢がないケースもある。保証料や手数料が多額になる場合もあるので要チェック。

 

【方法2】1年で32万円変わる!返済期間は「中途半端」でOK

住宅ローンの返済期間といえば、「35年でしょ」というイメージをお持ちのかたも多いかもしれません。また、35年より短くするなら次は30年、と思っている人もいるのでは。
実は、返済期間は1年単位で設定することもできます。35年返済から5年短くすることができなくても、「34年は?」「33年は?」と細かく検討することが大事!

具体的に、1年ごとにいくら利息が節約できるか、見てみましょう。

金利1.8%、借入額3000万円の場合
【35年返済】毎月返済額 約9万6000円(総利息額 約1046万円)
【34年返済】毎月返済額 約9万8000円/節約できる利息 約32万5000円
【33年返済】毎月返済額 約10万1000円/節約できる利息 約64万9000円
【32年返済】毎月返済額 約10万3000円/節約できる利息 約97万1000円
【31年返済】毎月返済額 約10万5000円/節約できる利息 約129万1000円

返済期間を1年短くするだけで、利息は約32万円5000円分節約に。毎月返済額を2000円ほど増やせればいいので現実的です。当然、返済期間を短くできればできるほど利息は大幅な節約になります。

もちろん、無理は禁物。民間ローンの場合は、一度設定した返済期間を「やっぱりもっと長く……」と途中で変更してもらうことが難しいケースも。今後、出産や育児で妻の収入が減る可能性も考慮し、それでも確実に返せる返済額で設定しましょう。

 

【方法3】意外と知らない おトクな元金均等返済

住宅ローンには、「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類の返済方法があるのはご存知でしたか?違いは次の通りです。

【元利均等返済】
「元金(借りたお金)」と「利息」の合計額を毎月均等にしたもの。つまり、毎月返済額が常に一定の返済方法。

【元金均等返済】
「元金」の額を毎月均等にした返済方法。利息の多い当初は毎月返済額が多くなり、徐々に減っていく。

多くの人が採用しているのは「元利均等返済」。毎月同じ額を返していくので、マネープランを立てやすいのが最大のメリットです。
一方、元金均等返済は、元金を一定にする分、利息が多い当初は毎月返済額が高くなります。その代わり、支払う利息をおさえることができるのです。同じ条件で試算した場合、支払う総額が約98万5000円少ないという結果に(※)。100万円近く節約することができますね!

※借入額3000万円、返済期間35年、金利1.8%の場合。

では、デメリットである借入当初の返済額が、どれくらい変わるか見てみましょう。

【元利均等返済の毎月返済額】
1年目~35年目まで 約9万6000円

【元金均等返済の毎月返済額】
1年目 約11万6000円
10年目 約10万5000円
20年目 約9万2000円
30年目 約7万9000円

比べてみると分かる通り、元金均等返済は毎月返済額が徐々に減っていますが、返済額が元利均等返済を下回るのは、結構先のこと。このケースでは16年目でした。返済初期の負担が重いので、子育てにどれくらいお金をかけるのかも要相談。早いうちから塾に通ったり私立に入れたりする可能性があるか、など十分に検討したうえで採用しましょう。

 

【方法4】繰り上げ返済は「期間」を短く!

ローンを組んだ後でも、「繰り上げ返済」をすれば、利息を減らすことができます。繰り上げ返済とは、毎月返済額とは別にまとまった金額を返済する方法のこと。返済した額は、すべて元金に充てられるので、利息を節約することができます。

繰り上げ返済にも、期間を短縮するタイプと、毎月返済額を減らすタイプの2種類があります。利息の節約効果が高いのは「期間短縮型」。下記のケースでは、返済額軽減型より約37万6000円おトク。月々の家計が苦しくなった、というケース以外では期間短縮型を選択するのがオススメです。

返済開始から5年目で100万円繰り上げ返済する場合
(借入額3000万円、35年返済、金利1.8%、元利均等返済)

【期間短縮型】 節約できる利息 約67万1000円
【返済額軽減型】 節約できる利息 約29万5000円

繰り上げ返済は、返済の時期が早ければ早いほど節約効果が高いです。返せれば、できるだけ早く返しましょう。
家計の大きな支出も考慮してください。将来出産を考えているなら、教育費との兼ね合いも大事。公立に通うか私立に通うかでも大違いです。例えば、中学受験をするなら、繰り上げ返済に力を入れられるのは小学校低学年までだと思っていいでしょう。「○年後までに○万円」など、具体的に計画を立てておくことをオススメします。

また、繰り上げ返済には手数料がかかるケースもあります。頻繁に繰り上げ返済したいのであれば、はじめから繰り上げ返済の手数料が無料のところを検討するなどの工夫も大切です。

 

 

実際にいくら利息を減らせるのか?

今回4つの方法をご紹介しましたが、実際にこれらの方法を組み合わせたら、いくら利息を削減できるのでしょうか。2つのケースに分けて紹介します。

■ケース①
変動金利を取り入れてミックスタイプに。その後早めの繰り上げ返済をする場合(方法1、方法4)

【住宅ローンの組み方】
全期間固定型/金利1.8%/借入額2500万円/返済期間35年
変動型/金利0.8%/借入額500万円/返済期間10年
※元利均等返済

【繰り上げ返済のタイミング】
6年目に変動型の残債254万円を一括で繰り上げ返済(期間短縮して残り期間を0に)

このケースはこの先5年間はがんばって共働きする、というライフプランの場合。全体で3000万円借り入れますが、500万円分だけ変動金利で借り入れ。5年後妻が退職する際に貯蓄と退職金を合わせて、残債の254万円を一括繰り上げ返済します。

この場合の削減できる利息は約159万円です。ただし、貯蓄ができることと、当初の毎月返済額約12万4000円を、余裕をもって返せることが条件になります。(繰り上げ返済後の6年目からは毎月返済額が約8万円に)

 

■ケース②
後々の生活を楽に。返済期間を定年までに設定し、元金均等返済を選択(方法2、方法3)

【住宅ローンの組み方】
全期間固定型/金利1.8%/借入額3000万円/返済期間31年
※元金均等返済

このケースでは、夫の年齢が29歳で、定年が60歳だと仮定。定年までに返済ができるよう、返済期間を31年に。また、住宅ローンの返済負担率が低いこともあり、おトクな元金均等返済を採用しました。

この場合の削減できる利息は約206万5000円です。ただし、当初の毎月返済額は約12万6000円。次第に返済額は減っていきますが、返済に余裕があることが条件になります。

いかがでしたか? 利息を減らす方法を知っているのと知らないのとでは、大きな違いです。大きな額を借り入れる住宅ローンでは、ちょっとした工夫で大きな節約効果をもたらします。リスクやライフプランと照らし合わせながら、自分に合った節約方法を取り入れてください。

ヒトカラメディア
ヒトカラメディア
株式会社ヒトカラメディアは『「都市」と「地方」の「働く」と「暮らす」をもっとオモシロくする』をミッションに、ベンチャー企業を対象としたオフィス移転、内装プランニング、働き方のコンサルティングを行う会社です。軽井沢と徳島県美波町で、サテライトオフィスを展開しています。